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トヨタ・ウィングレット初乗りレポート(その4)

2008年08月20日

 トヨタが開発したパーソナル移動支援ロボット“ウィングレット”を、当サイト“初乗りレポート”でおなじみの自動車評論家・戸田治宏氏が試乗。今回は“初乗りレポート拡大版”としてウィングレットの実力を徹底検証する。

重心移動のみで操作するタイプMはまさにスポーツ

 ウィングレットは前進・後退だけでなく、旋回操作も重心移動で行う。体重を左右どちらかへかけると、平行リンクバーの働きによってタイヤにキャンバーが付いて曲がる仕組みだ。ただ、これはスキーやバイクに近い感覚で、前進・後退よりもコツをつかむ必要がある。

 しかし、タイプLなら心配無用。ハンドルは平行リンクバーに連結していて、右に倒せば右に、左へ倒せば左に旋回してくれる。これならほとんどの人が、すぐに基本操作を体得できるはずだ。さらには、ステアリング代わりのシーソースイッチまでハンドルに装備。これを使えば、左手の親指操作だけで旋回が可能だ。ただ、レスポンスは過敏すぎるほどで微妙な曲がり加減が難しく、ハンドルを倒す操作のほうが自然でなじみやすく感じられた。

 その点、次に乗ったタイプMはハンドルを持つことができないため、前進・後退に加えて旋回も否応なしに重心移動で行うことになる。左右へ踏み込むようにして、前進・後退よりも積極的に体重をかけていく乗り方は、スキーの感覚に近い。昔取った杵柄で、軽く曲げた膝をイン側にしっかり入れ込むと、上半身が振られそうになるほど鋭くターン。

 乗りこなせるようになると、ウィングレットが体の一部となって走る楽しさは、タイプLよりさらに大きい。タイプLは乗り物の雰囲気がまだ残っているが、タイプMはスポーツをしているような感覚だ。ちなみに、直進から旋回に移る、あるいは旋回から直進に戻る際の足まわりの動きには、若干の段付きが感じられる。その点は、同じようにタイヤをイン側へ倒して曲がるi-REALのほうが滑らかだった印象がある。

 タイプL、タイプMとも最小回転半径は0m。停止に左右への重心移動を使えば、その場でクルッと回転することだってできる。まさに便利で楽しい、近未来感覚のパーソナルモビリティなのだ。
(文:戸田治宏、写真:編集部)

【トヨタ・ウィングレット初乗りレポート】
・トヨタ・ウィングレット初乗りレポート(その1)
・トヨタ・ウィングレット初乗りレポート(その2)
・トヨタ・ウィングレット初乗りレポート(その3)
・トヨタ・ウィングレット初乗りレポート(その5)
●トヨタ自動車
http://toyota.jp/
▲ウィングレットは旋回操作も重心移動で行うのが基本。スキーやバイクに近い感覚で、少々コツをつかむ必要がある。
▲長いハンドルを備えたタイプLは、重心移動以外にハンドルを左右に傾けることで旋回操作が可能となっている。
▲タイプLのハンドルには旋回操作が手元で行えるシーソースイッチを装備。ただし、レスポンスは過敏で加減が難しい。
▲タイプMはすべての操作を重心移動のみで行わなければならない。タイプLより走りは楽しく、スポーツをしている感覚だ。

     

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