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初乗りレポート

フェラーリ599はトータルバランスで他を突き放す

2006年05月15日

  • DATA
  • フェラーリ599
    ニューモデル
    価格:3045万円
    種別:2ドア・クーペ
    エンジン:6.0V12(620ps)
    変速機:6M/T、6A/T
    駆動方式:FR
    試乗:桧井保孝(編集部まとめ)
    写真:尾形和美


どんなクルマ?


1996年発表の550マラネロから575Mマラネロへと続いた、フェラーリのV12搭載FRクーペの最新モデル。ワールドプレミアは今年3月のジュネーブショー。本国での車名はフェラーリ599GTBフィオラノだが、日本では商標の関係で“フェラーリ599”となる。搭載エンジンはエンツォのF140B型をベースに、構成部品などをリニューアルした5999ccのF140C型。575Mマラネロより重心が下がり、クルマの動きが俊敏になった。

良いところ


最高出力はエンツォに負けるが、エンジンのスムーズさは599が上。アイドリング状態では回っていることに気付かないほど静粛性も高い。デルファイと共同開発したアクティブサスのSCMシステムによる乗り心地はすこぶる快適。6段セミA/TのF1スーパーファスト・ギアボックスは、驚くほど変速が速く、ショックも全くない。スライド状態のキープも可能なF1トラックという名のトラクションコントロールも絶妙だ。

気になるところ


歴代フェラーリを見渡してみても599は最良の部類に入る。エンツォに迫る速さが楽しめるサーキット走行から街乗りまで、すべて完璧にこなすフェラーリ599の完成度は、スーパーカーの常識を打ち破る驚愕のレベルだ。強いて言うなら200km/hオーバーの速度域で、ドアミラーの風切り音が若干気になるが、これも静粛性が高いクルマだからこそ逆に目に付くだけで、特にウィークポイントではない。

ライバルは?


超高速域の安定度ならランボルギーニ・ムルシエラゴ、高級感ならアストンマーティンDB9やベントレー・コンチネンタルGT、ギミックならばBMW・M6あたりがライバル。一部分だけに注目すればこうなるが、それらすべてを高次元でバランスさせたフェラーリ599の、直接的なライバルになりそうなクルマは、世界中を見渡してみても存在するとは思えない。こんなに扱いやすい620psは599のほかに見当たらない。

総合評価

  • SPEC
  • フェラーリ599F1(6A/T)
    全長4665、全幅1962、全高1336mm
    ホイールベース:2750mm
    車両重量:1690kg
    エンジン:6.0V12DOHC
    最高出力:620ps/7600r.p.m.
    最大トルク:62.0kg-m/5600r.p.m.
    最小回転半径:不明

575Mマラネロの後継車としてフェラーリの名に恥じない速さを備え、その一方で高級セダンのような使い方にも対応するほど優れた乗り心地と静粛性を実現したフェラーリ599は、これを超えるクルマは当分出てこないのでは? と思えるほど完成度が高く、トータルバランスに優れている。価格は3000万円強と予想されるが、このクラスでは今現在ベスト。すでに多くの受注を抱え、納車まで時間が掛かるのが辛い。

ズバリ結論!トータルバランスは世界一!

     

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