新型TTクーペの走りは本格スポーツカーに肉薄
2006年12月12日
DATA
アウディTTクーペ
フルモデルチェンジ
価格:440万〜574万円
種別:2ドア・クーペ
エンジン:3.2V6(250ps)、2.0直4+ターボ(200ps)
変速機:6A/T
駆動方式:FF、4WD
文:佐野弘宗
写真:篠原晃一
アウディTTクーペ
フルモデルチェンジ
価格:440万〜574万円
種別:2ドア・クーペ
エンジン:3.2V6(250ps)、2.0直4+ターボ(200ps)
変速機:6A/T
駆動方式:FF、4WD
文:佐野弘宗
写真:篠原晃一

アウディのイメージ・リーダー的な役割を担う小型スポーツ・クーペの2世代目が日本上陸。基本コンポーネンツの多くをVWゴルフ(アウディでいうとA3)と共用するのは従来どおりだが、今回はモノコックの約70%をアルミ化したTT専用のボディ構造を持つことが特徴。実際、新しいTTクーペは基本的に同じパワートレーンとなるゴルフGTI/GTX(=2.0TFSI)やゴルフR32(=3.2V6クワトロ)より100kg以上も軽量だ。

新旧ゴルフもしくはA3の進化から想像されたとおりの、先代とは比較にならないシャシー能力の高さ。FFの2.0TFSIでも4WDの3.2V6クワトロでも、あとひと声、いやふた声の“モア・パワー”も軽くこなせそうな印象。とくにリア・タイヤに常時15%以上の駆動配分する3.2V6クワトロの限界は非常に高い。また、ブレーキは性能、フィールとも非常によく、踏力&ストロークと制動力のバランスはスポーツカーのそれ。

賛否両論のエクステリア・デザインは好みもあるのでとくに言うべきこともないが、インテリアは、非常に手の込んだ先代と比較して明らかにコスト・ダウン感があるのが少し残念だ。また、ステアリング・ホイールは最近のVW/アウディが好んで使うDカット・デザインとなっているが、360度以上回す場面も多い市販スポーツカーとして、Dカット・タイプのステアリングは操作性の点で大きな疑問を感じざるを得ない。

価格的にはBMWのZ4クーペがガチンコ勝負だが、アウディとしてはポルシェのケイマンとも“性能は匹敵、価格は買い得”で競合させたいらしい。ただし、実際の走行感覚や路面とのコンタクト感……といった味わいにおいて、FFベースのTTクーペは良くも悪くもスペシャリティ的で、BMWやポルシェほどの本格派テイストではない。もっともこの点は、雰囲気を楽しむファッショナブル・クーペとしては悪いことではない。

SPEC
アウディTTクーペ
3.2クワトロ(4WD・6A/T)
全長:4180mm
全幅:1840mm
全高:1390mm
ホイールベース:2465mm
車輌重量:1470kg
エンジン:3.2V6DOHC
最高出力:250ps/6300r.p.m.
最大トルク:32.6kg-m/2500〜3000r.p.m.
最小回転半径:5.2m
アウディTTクーペ
3.2クワトロ(4WD・6A/T)
全長:4180mm
全幅:1840mm
全高:1390mm
ホイールベース:2465mm
車輌重量:1470kg
エンジン:3.2V6DOHC
最高出力:250ps/6300r.p.m.
最大トルク:32.6kg-m/2500〜3000r.p.m.
最小回転半径:5.2m
今回初登場のアルミとスチールによるハイブリッド・ボディは、アウディにとっては将来的な拡大をにらんだ重要な技術であり、その意味でもTTクーペの存在意義は深い。こうした先進的な軽量化技術からも、TTクーペを“本格スポーツカーに脱皮させたい”というアウディの思いはひしひしと伝わってくる。スポーツカー・フィーリングの演出に改良の余地はまだあるが、動力性能やコーナリング・スピードなど、絶対的な走行性能は飛躍的に高まった。
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