トヨタ・ヴァンガードは単なるRAV4ロングじゃない
DATA
トヨタ・ヴァンガード
ニューモデル
価格:264万6000〜334万9500円
種別:コンパクトSUV
エンジン:2.4直4(170ps)、3.5V6(280ps)
変速機:5A/T、CVT
駆動方式:4WD
文:戸田治宏
写真:カー・マガジン編集部
どんなクルマ?

北米向けのRAV4には、ホイールベースが100mm長いボディに3.5リッターV6を搭載したロングボディが存在する。それをベースに開発された、国内向けの上級ミドルサイズSUVがヴァンガードだ。駆動方式は電子制御のアクティブトルクコントロール4WDのみで、2.4リッターも搭載。3列シートの7人乗りが主力だが、2列5人乗りも設定されている。専用フロントマスクやブロンズ調加飾のインパネで、高級感を演出。
良いところ

280psを誇る3.5リッターV6と5A/Tの組み合わせは、ハリアー350Gと同じ。だが、車重はヴァンガードの方が軽く、SUV最速レベルの加速性能を実現している。トルクはもちろん余裕に満ちあふれ、乗り心地も重厚でショックが少なく上質だ。2.4リッター+CVTも胸のすく加速を味わわせ、エンジンが軽い分、ハンドリングは軽快そのもの。内装は本革とアルカンターラのコンビでなくても十分な質感を確保している。
気になるところ

車重によって乗り心地がけっこう違う。もっとも快適かつ上質なのは3.5リッターの7人乗り。つまり車重がもっとも重い仕様で、これがヴァンガードに一番似合っている。逆に、最軽量の2.4リッターの5人乗りはサスのロール剛性が高い分、路面からの突き上げ感が強く、乗り味は上質というよりスポーツ性に支配されている。剛性感の高い走りと快適な乗り心地を両立できないのが、多くのトヨタ車に共通する弱点だ。
ライバルは?

主力は240Sの7人乗り。2.4リッターで3列シートを設定しているライバルは、三菱アウトランダーだけだ。ヴァンガードは室内の静粛性が高く、内装も高級感を演出。対するアウトランダーはスポーティなデザインで、走りもシャープなハンドリングが持ち味だ。が、サードシートの格納・引き出しはヴァンガードが圧倒的に簡単で、これだけで勝負アリ!? このクラスに3.5リッター車はほかになく、350Sはまさに敵なし。
総合評価
SPEC
トヨタ・ヴァンガード350S“Gパッケージ”(4WD・5A/T・7人乗り)
全長:4570mm
全幅:1855mm
全高:1690mm
ホイールベース:2660mm
車両重量:1710kg
エンジン:3.5V6DOHC
最高出力:280ps/6200r.p.m.
最大トルク:35.1kg-m/4700r.p.m.
最小回転半径:5.6m
北米向けRAV4ロングからフロントマスクを変えただけでなく、フロントウインドーやフロアの遮音対策を強化。全車にパンク修理キットを標準としているが、横開きバックドアに背負うスペアタイヤもオプションで選べる。S-VSC+アクティブトルクコントロール4WD協調制御やヒルスタートアシストなども全車標準で、350Sには4WDロック機構も搭載。上級SUVとしてクルーガーの後継を担うが、その期待に応えて余りある商品力を感じさせるのだ。
ズバリ結論! 7人乗りミドルサイズSUV市場を独占!?