さすがは欧州戦略ミニバン、新型マツダ・プレマシー
DATA
マツダ・プレマシー
マイナーチェンジ
価格:176万8000〜235万5000円
種別:Mクラス・ミニバン
エンジン:2.0直4(151ps、145ps、139ps)、2.3直4(165ps)
変速機:5A/T、4A/T
駆動方式:FF、4WD
文:佐野弘宗
写真:編集部
どんなクルマ?

今回はデビューから約2年半経過しての初のマイナーチェンジ。フロントフェイスがわずかに鋭く、メーカーオプションのナビがタッチスクリーン2DINタイプに変更されたが、それ以上に走り方面は細かく改良。もっとも目立つのはFF車のA/Tが5段化されたことだが、それ以外にも全車燃費アップ、リアサスのジオメトリー熟成、吸音材やホイール剛性向上による静粛性アップなど、芸の細かい手直しが施された。
良いところ

5A/Tの効能は期待どおり。もっとも安価な2.0リッターでも滑らかでステップ比の小さい加減速が可能となったことで、もともと定評のあったシャシー性能がさらに活きた印象が強い。そのシャシーもチューニング熟成やリアサス設計変更によって、多人数乗車時の安定性や少人数時の乗り心地の両面で、明らかに安心感が増し、かつ快適になっている。安価な15インチ車が乗り心地でもハンドリングでもベスト。
気になるところ

もともと走行性能に定評のあるプレマシー。今回はとくに乗り味にディーラー試乗などでの“ひと乗りボレ”を意識して開発したというが、高性能でスタイリッシュなDISI+17インチ・アルミホイールには若干のやりすぎ感あり。スロットルもステアリングも踏みはじめ、切りはじめからピクピクと反応しすぎで、滑らかな運転がしにくい。基本性能は高いのだから、もっと穏やかなチューンにしてほしい。
ライバルは?

小型ローハイト・ミニバン界は、ウィッシュ、アイシス、ストリーム、ラフェスタ……と競合ぞろい。国産ミニバンでは珍しく欧州にも輸出されるプレマシーは全車3ナンバー・ボディで、ピタッと安定した身のこなしにワイド・トレッドの恩恵があり、余裕の2.3リッター・エンジンもほかにない特徴。ハンドリングはストリームと双璧、乗り心地はラフェスタと好勝負……と、プレマシーの走りは高バランス。
総合評価
SPEC
マツダ・プレマシー20F(5A/T)
全長:4565mm
全幅:1745mm
全高:1615mm
ホイールベース:2750mm
車両重量:1490kg
エンジン:2.0直4直噴DOHC
最高出力:151ps/6200r.p.m.
最大トルク:19.7kg-m/4000r.p.m.
最小回転半径:5.3m
従来モデルの唯一最大の弱点といえたA/Tの変更は効果絶大。さらに足まわりや静粛性方面も改良されて、すべての改良点は納得、かつ明らか。“基本は6座、ときどき7座”というシートアレンジは独特で、その使い勝手に好き嫌いが別れそうだが、日本専用モデルが大部分のミニバン界にあって、プレマシーの乗り心地と高速安定性・ハンドリング性能の両立は、さすが欧州戦略ミニバンらしいところ。
ズバリ結論! 和製ヨーロピアン・ミニバン健在