新型フォレスターのフットワークの良さはクラストップ
DATA
スバル・フォレスター
フルモデルチェンジ
価格:199万5000〜257万2500円
種別:コンパクトSUV
エンジン:2.0水平4(148ps)、2.0水平4+ターボ(230ps)
変速機:5M/T、4A/T
駆動方式:4WD
文:佐野弘宗
写真:宮越孝政
どんなクルマ?

 新型フォレスターは3代目となるが、2007年夏デビューのインプレッサと同様に、プラットフォームやパッケージのすべてを刷新する完全なフルモデルチェンジは今回が初。初代から数えて11年ぶり。従来のローハイトボディから一転して、ライバルのSUVに真正面からぶつかるSUVらしいSUVとなった。プラットフォームはインプレッサと共通で、エンジンは2.0リッターのNAとターボ、全車4WDとなる。
良いところ

新型インプレッサはシャシー基本性能の大幅進化が印象的だったが、それはフォレスターでも如実に現れている。先代より全高が高くても、まずは乗り心地が素晴らしい。いかにもストロークたっぷりで快適、そしてオンロードの俊敏性も先代に引けを取らず安定。VDCが全車標準化となったのも嬉しい。パワステ(とくに油圧式のターボ)やブレーキのタッチもリニアで、操作系を緻密に煮詰めた感が強い。
気になるところ

エンジンは2種類とも中低速重視の専用チューンだが、トランスミッションの段数が少なく、しかもレシオが軽量なインプと共通(A/Tはインプレッサ20S/S-GTと、M/Tは15Sと同じ)なのが惜しい。平坦路での加速性能は低くないが、上り坂だと、とくに4A/Tは変速を繰り返してノイズも高まり、期待ほどのパンチ力も発揮しない。スバル水平対向エンジンはもともと高回転型、ギアボックス世代交代はスバルの課題。
ライバルは?

フォレスターが今回の世代交代でボディ全高も地上高も大きく拡大したのは、北米などの海外市場でRAV4やCR-Vなどとガチンコ勝負するため。たとえば北米ではRAV4やCR-Vがフォレスターの3〜4倍も売れているとか。後席空間やラゲッジ性能、各部の使い勝手、質感……といった商品力は確かにライバルに追いついた。シャシー性能も日産エクストレイル/デュアリスとならぶクラストップ級と断言していい。
総合評価
SPEC
スバル・フォレスター2.0XT(4A/T)
全長:4560mm
全幅:1780mm
全高:1675mm
ホイールベース:2615mm
車両重量:1480kg
エンジン:2.0水平4DOHC+ターボ
最高出力:230ps/5600r.p.m.
最大トルク:32.5kg-m/2800r.p.m.
最小回転半径:5.3m
コンセプト転換で、従来フォレスターが持っていた独自性が後退したのも事実。しかし、室内空間や使い勝手はライバルを研究し尽くしており、もとから自慢だったフットワークも間違いなくクラストップ級。価格設定も魅力が大きい。シャシーは余裕タップリなので2.5リッター・ターボでも積んでほしいくらい(手頃な価格も2.0リッターだから……でもあるが)。このシャシーに2.0リッターではちょっと物足りない。
ズバリ結論! 本当によくできた、ど真ん中SUV