クアトロポルテ・スポーツGT・Sはスポーツカーに匹敵
DATA
マセラティ・クアトロポルテ
スポーツGT・S
追加モデル
価格:1595万円
種別:Lセグメント・セダン
エンジン:4.2V8(401ps)
変速機:6A/T
駆動方式:FR
文:佐野弘宗
写真:編集部
どんなクルマ?

国内では昨年11月末に発売された、クアトロポルテで最新かつ最も硬派なモデル。ベースはオートマチックで、パワートレインはそのままだが、可変ダンピングを排したシンプルなスポーツサスに専用開発の20インチのピレリP-ZEROを履く。ブレーキも大径ディスク+フロント6ポットだが、軽量アルミディスクの採用でフロントを30mmも大径化しつつ、バネ下重量はほぼノーマルのままという。
良いところ

まさしく“絶品”というほかないハンドリング性能。フロント10mm、リアを25mmローダウンした身のこなしはムダな挙動を見事に押さえ込んだシャープさで、それでいてストローク感は滑らか至極で、ギッャプにも強く、直進性も高い。減衰力固定なのでそれなりに引き締まっているが、予想外の動きがなくハーシュネス遮断も素晴らしいので、少なくともドライバーには不快感をまったく与えない。
気になるところ

今回は45分という限られた試乗時間だったこともあって、私ごときが指摘できる欠点はほとんどない。そんななかであえて言うとすれば、ハンドメイド感満点のインテリア各部が人間工学的にも最高……とはいいがたいところ。クアトロポルテはこの価格帯としては電動機能や情報システムの類は非常にシンプルだが、それでも似たような形のボタンが散在するレイアウトはまだまだ熟成の余地があるはず。
ライバルは?

イタリア最高級セダンのクアトロポルテはセグメント的にはメルセデスSクラスなどと競合するが、そのスポーツ性でSクラスが対抗するにはAMGを持ち込むしかない。そのほかスポーツ性に特化したライバルとしてはアウディS8やジャガーXJRなどもあるが、運転感覚が最もコンパクトで軽いのも、エンジンが最も官能的に“泣く”のもコレだ。
総合評価
SPEC
クアトロポルテ・スポーツGT・S
全長:5060mm
全幅:1895mm
全高:1430mm
ホイールベース:3065mm
車輌重量:2050kg
エンジン:4.2V8DOHC
最高出力:401ps/7100r.p.m.
最大トルク:45.0kg-m/4750r.p.m.
回転半径:―m
クアトロポルテ系のシャシーは昨年2月発売のA/Tで飛躍的に進化し、かつての、良くも悪くも手作り然とした粗野さを完全に払拭。従来と基本設計が同じとはとても思えないほどで、その洗練性は最新グラントゥーリズモにもそのまま受け継がれる。そんな新世代マセラティのなかでも、このGT・Sは最も歯応えに富み、たとえばポルシェ911などの世界最高に洗練されたスポーツカーにも匹敵する味わいだ。
ズバリ結論! マセラティ大ブレークの予感