オーテックの職人技が光る、エルグランド・ライダー
DATA
日産エルグランド・ライダー・ハイパフォーマンススペック
追加モデル
価格:405万3000、438万9000円
種別:背高Lクラス・ミニバン
エンジン:3.5V6(250ps)
変速機:5段A/T
駆動方式:FR、4WD
文:佐野弘宗
写真:編集部
どんなクルマ?

昨年10月のエルグランド一部改良に合わせて登場した、オーテックジャパン肝いりの“パフォーマンススペック”。オーテック企画のライダーをベースに、職人技で仕立てられた専用強化ボディと専用シャシーで武装。この“ハイパフォーマンススペック”ではさらにエンジンにも手が入り、ポート研磨まで導入した専用ハイパワーエンジンを積む。2WDはA/Tスケジュールや最終減速比も専用となる。
良いところ

エルグランドはその背の高さを差し引いても、最新ミニバンと比較すると、ロールが大きめでグラリと傾くロールスピードも速めなのだが、ハイパフォーマンススペックではした不安な挙動がピタリとおさまっている。ジオメトリーは変わっておらずバネレートがかなりハードなはずだが、低級な突き上げやガタピシ音がないのは、ヤマハ製パフォーマンスダンパーを核とした専用ボディの賜物だろう。
気になるところ

ハイパフォーマンススペックは決してスポーツ性に特化した性格ではなく、乗り心地も含めた“史上最良のドライバーズ・エルグランド”というのが基本思想のはず。そう考えると、速度を増すごとに無視できないほど高まるロードノイズは要改善ポイントか。エンジンは確かにレスポンスは軽快だが、絶対パワーに明確な差はなく、ノーマルエンジンの“パフォーマンススペック”でも真髄は味わえる。
ライバルは?

エルグランドは国産の頂点ミニバンとしてアルファードとエリシオンとの三つどもえ。このライダー・ハイパフォーマンススペックは掛け値なしのエルグランドの頂点モデルで、ビジュアルの押し出しは圧倒的にトップで、豪快な排気音もあって動力性能の迫力はエリシオン3.5リッターと双璧。オーテックジャパン謹製のシャシーはエルグランド史上で最も安定しているが、それでも山道でより軽快に飛ばせるのは、まだまだ軽量低重心のアルファードやエリシオンだ。
総合評価
SPEC
ライダー・ハイパフォーマンススペック(2WD)
全長:4880mm
全幅:1795mm
全高:1900mm
ホイールベース:2950mm
車輌重量:2070kg
エンジン:3.5V6DOHC
最高出力:250ps/6000r.p.m.
最大トルク:36.5kg-m/3200r.p.m.
最小回転半径:5.7m
さすがに基本設計が古いエルグランドはここまで丹念に仕立てられても、乗り心地やノイズなどに指摘できる弱点は存在する。しかし、その安定したハンドリングやビクともしない堅牢感を漂わせるボディやシャシーには独特のスペシャルなオーラが漂う。さすがはフェアレディZバージョンニスモやマーチ12SRを生みだしたオーテックジャパン、とくにボディチューンのノウハウは名人級といっていい。
ズバリ結論! 職人技炸裂のトップオブミニバン