間違いなくポルシェは今頃、青ざめてるはず
DATA
アストンマーティンV8ヴァンテージ
ニューモデル
価格:1455万4000円
種別:400ps級2ドア・スポーツ
エンジン:4.3V8(385ps)
変速機:6M/T
駆動方式:FR

文:櫻井健一(ROSSO)
写真:アストンマーティン・ジャパン
どんなクルマ?

新生アストンマーティンを代表するヴァンキッシュやDB9に続く第3のモデル。ボディシルエットはDB9(2+2)に似るが、ホイールベースを切り詰め、2シーター化。前後のオーバーハングも短く、マッシブな印象だ。このボディに、4.3のV8エンジンをフロントミッドマウント。エンジンはドライサンプ化されており、その搭載位置の低さも自慢だ。アストンマーティンの最近の流儀に則ったインテリアは質感も高く、所有欲を刺激するものだ。
良いところ

スタイリングはアストンのDNAを意識させるスポーティで高級感あふれるもの。切り詰められたオーバーハングや塊から削りだしたようなデザインは、他のクルマとのテイストの違いを見事に表現している。エンジンをほぼ車体中央に低く搭載し、なおかつ前後重量配分を51:49と理想的なバランスに設定。コーナリング性能は一線級。素直に楽しいといえるハンドリングだ。エキゾーストも甲高いスポーツカーのそれで、非常にエキサイティング。
気になるところ

アストンのDNAを感じさせる外観ではあるが、反対にDB9との近似性をどう受け取るかという問題は残る。あまりクルマに詳しくない人には、同じクルマに見えてしまうかも。テールレンズは共通だし。現在のところ、6M/Tのみの設定(2ペダルM/Tは準備中)。シフトフィールはクイックかつ小気味いいが、アクセルとブレーキペダルが離れ過ぎ。ヒール&トウの真似事もしたくなるスポーティさを持つだけにこれはちょっと改善を望みたい。
ライバルは?

ポルシェ911とガチンコ勝負。同じV8FRということで、マセラティ・クーペも同じ土俵に上がりそうだが、走りのパフォーマンスも含めてアストン・サイドの仮想的は911である。これは開発陣も明言していた。GT3やRS系といったスパルタン仕様を選びたいなら別だが、走りの楽しさは互角。一方、内外装のデザインや質感、スポーティなエキゾーストノートなど、「高級なスポーツカー」としての演出はV8ヴァンテージのほうが一枚上手。
総合評価
SPEC
アストンマーティンV8ヴァンテージ
全長4382、全幅1866、全高1255mm
ホイールベース:2600mm
車輌重量:1570kg
エンジン:4.3V8DOHC
最高出力:385ps/7300r.p.m.
最大トルク:41.8kg-m/5000r.p.m.
最小回転半径:未定
絶対にRRという生粋のポルシェ・ファンならいざしらず、高級なスポーツカーが欲しい……という向きには、一考の価値あり。下位のボクスターと見間違えられる997よりは、上級モデルのDB9と似ていると言われるV8ヴァンテージのほうが立場的にも有利? そんな瑣末なことはともかく、乗って楽しい、所有欲を満たすことのできるV8ヴァンテージは、違いの分かるオトナ向け。ポルシェの音ってつまんないよねと一瞬でも感じるなら、コチラ。
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