パガーニ・ゾンダの最終進化型、ロードスターF
DATA
パガーニ・ゾンダ・ロードスターF
追加モデル
価格:56万ユーロ(現地)
種別:2ドア・オープン
エンジン:7.3V12(650ps)
変速機:6M/T
駆動方式:リアMR
試乗:桧井保孝
文:平井大介(ROSSO編集部)
写真:尾形和美
どんなクルマ?

1999年にデビューした、イタリア・モデナに居を構えるパガーニ・アウトモビリの市販第1号車“ゾンダ”。カーボン・モノコックシャシーにメルセデスAMG製V12エンジンを組み合わせたスーパースポーツだ。その最終進化型には、同社代表ホラチオ・パガーニと同じアルゼンチン出身であるファンジオの名に由来する“F”が冠されているが、これは今年のジュネーブ・ショーで発表されたそのロードスター版。シリーズ最終とされる、限定20台生産モデルだ。
良いところ

ゾンダ初体験のレーシングドライバーの桧井保孝が「まるで宝石のよう」とため息をつくほどの、内外装のクオリティの高さ。それは乗っても変わらず「小さな振動はキレイに消えていて、スムーズに加速します。トルクも太いし、エキゾーストノートも素晴らしい。あらゆる箇所が造り込まれていて、計算された統一感を感じる」と絶賛。とくにエキゾースト系はパガーニ代表拘りの逸品で彼曰く、このサウンドは(イタリア人テノール歌手の)パバロッティなのだそうだ。
気になるところ

散々考えたが、特に見当たらない。56万ユーロは高すぎとか、20台は少なすぎとか、日本に正規輸入されていないとか挙げられなくもないが、もはや難癖のレベル。実車のスゴさが写真と文章だけでは伝わりにくいのが、取材担当としては泣き所。今回の取材でも桧井選手と尾形カメラマンが「こんなにスゴイクルマだとは思わなかった」と驚いていた。ちなみに日本及び北米に輸出されないのは、保安基準などが合致しないから。まあイタリアの小規模メーカーなので……。
ライバルは?

ズバリ、エンツォ・フェラーリとマセラティMC12。カーボン・モノコックにV12エンジンをリヤミッドシップマウントするという成り立ちが共通するので。しかしエンツォらとゾンダの違いを例えるならば、前者が工場生産品、後者が手工芸品。造り込みの細かさやフィニッシュの良さはゾンダが明らかに上だ。ただゾンダはサーキットテストを行っていないので、そのあたりの経験値ではフェラーリのほうが上か? ぜひ一度、全開比較テストを行なってみたいものだ。
総合評価
SPEC
パガーニ・ゾンダ・ロードスターF
全長4435、全幅2055、全高1140mm
ホイールベース:2730mm
車輌重量:1230kg
エンジン:7.3V12DOHC
最高出力:650ps/6200r.p.m.
最大トルク:79.59kg-m/4000r.p.m.
最小回転半径:不明
最終進化型だけあって、これまでのゾンダで感じたネガはすべて改善されていた。桧井選手も「シフトフィーリングやステアリングの切れ角などひとつひとつがよく考えられていて、すべてが程よく気持ちいい。そこには電子デバイスに頼ったごまかしは存在せず、すべてに渡ってこだわりを感じる。これだけのバランスを出すのは大変だったはず」と、完成度の高さに驚きを隠せなかった。近々次期モデルへと以降する予定だが、これ以上のものを造るのは大変かも?
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