【東モ07】ボルボはハイブリッド戦略で試行錯誤中?

▲リチャージ・コンセプトは外部電源からの充電が可能なシリーズ・ハイブリッド車。E85対応の1.6直4エンジンは発電専用だ。

▲駆動は4輪インホイールモーターが担当。リチウムポリマー・バッテリーは3時間の充電で100kmのEV走行が可能だ。

▲インパネは白地に淡いグリーンのアクセントをあしらった、いかにも環境に優しそうな雰囲気だが、基本的にC30と同じだ。

▲室内はベース車のC30と同様に4人分の居住空間を確保。リチウムポリマー・バッテリーはラゲッジスペースに搭載している。
 なにせトヨタのお膝元である日本はハイブリッド先進国だ。“欧州クリーンディーゼルがこぞって襲来か?”と予測された今回の東モだったが、真正面からディーゼルをアピールする欧州メーカーは意外と少なく、開発をスタートしたばかりのハイブリッドを持ち込むメーカーが多い。

 ボルボも例外ではなく、フランクフルトで公開したC30ベースのプラグイン・ハイブリッド車、リチャージ・コンセプトを出展した。ボルボ・ハイブリッドの特徴は、搭載する1.6リッター・エンジンはバッテリー充電に専念し、駆動は4個のインホイールモーターが担当する純粋なシリーズ・ハイブリッドである点だ。エンジンはE85燃料(バイオエタノール85%、ガソリン15%)対応で、“リチャージ・コンセプト”の名のとおり、搭載するリチウムポリマー・バッテリーは外部電源からも充電可能なプラグイン・ハイブリッドだ。

 欧州メーカーの多くの本音は、今もってハイブリッドの優位性には懐疑的……といわれるが、なにより北米市場がハイブリッドを要求しているわけで、北米でビジネスをするにはハイブリッドを手がけざるを得ない。そして、ハイブリッドのさらなる効率アップのためには、外部電源からの充電も可能なプラグイン・ハイブリッドが将来的にはかならず求められるはずだ。

 売り上げの北米依存度が高いボルボも当然ながらハイブリッドは必須技術で、E85対応をうたうのも北米を意識した感が強い。ただし、シリーズ・ハイブリッドという選択はちょっと意外。シリーズ式はシステム的にもっともシンプルだが、各メーカーの趨勢を見ると、シリーズ式とパラレル式を融合したトヨタ方式の優位性が固まりつつあるからだ。ということは、ボルボのハイブリッド戦略はまだ初期段階、試行錯誤の最中なのかも。まあ、その気になれば(今のところは)フォードが背後にいるわけで、そう大きく出遅れることもないと思うけど。
(文:佐野弘宗、写真:前田恵介)

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●ボルボ・カーズ
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