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2005年06月24日

進化するラスベガス

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photo by K.AKIMOTO(C) ◎撮影地:ネバダ州イーレイ

 自分で言うのもなんだが、ワタクシはどう見てもまっとうなサラリーマンには見えないと思う。格好は20年も前から「クールビズ」だし、少年期に形成されたラグビー体型は、今をもって衰えるどころか、部分的に(特にお腹ね)より一層立派になりつつある。伸びきった坊主頭みたいな髪形もいけないのかもしれない。

 ところが、そんな風体から想像されるほど、私生活は荒れていない(本当だってば)。ダメ親父定番の「飲む・打つ・買う」はもちろんのこと、パチンコですらほとんどやらないのだ。嫌いなのではなく、どうにも性に合わないのである。おそらく最大の理由は「儲かるのは胴元だけ」という分かりきった仕組みに納得できないからだと思う。

 そんな性分であるからして、カジノを公認しているネバダ州なんぞにいっても、ちっとも面白くない。そもそもカジノが嫌いな上、カジノ付きのホテルしかないのだから、嫌煙家に無理矢理新幹線の喫煙車両を案内するようなものだ。よって、ラスベガスは個人的にアメリカで最も嫌いな町となってしまった。

 「だったらカジノのないホテルを探せばいいだろう」と思われるかもしれないが、じつはこれがかなり難しい。カジノは大抵ホテルを兼ねている。宿泊客に寝食を忘れてカジノに夢中になってもらうためだ。特にちょっとした町のホテル=カジノであるから、ネバダ州のような場所で、カジノ無しのホテルやモーテルを探すのは、じつはかなり難しいのである。

 それがラスベガスとなった場合、もはやカジノ無しのホテルを探すのは至難の技といえるだろう。ホテルの一階を占拠したカジノにより、部屋へと運んでくれるエレベーターははるか彼方。重たいスーツケースと撮影機材を抱えながら、「チンジャラジャラ」という騒々しさの中を延々歩く。しかもこの状況は大抵ヘトヘトに疲れ果てた時に体験するのだから、部屋についた頃には、カジノがさらに嫌いになっている。

 ところが、じつは数年前から、そのラスベガスでいくつかカジノなしのホテルがオープンし始めたのだ。多くはクルマで30分ほど離れた隣町にある。ホテルのフロントにワケを聞いたところ、最近は同じようにカジノなしのホテルが増えつつあるという。その理由は、ラスベガスそのものがカジノの町から、総合エンターテイメントの町へと変貌し始めているからだという。

 ご存知の方も多いと思うが、ラスベガスは世界最大のエンターテイメントシティである。最近はカジノだけではなく、遊園地やアウトレットなどの娯楽施設が目白押しでオープン。ダウンタウンの郊外に昨年出来たアウトレットは、ドルチェ&ガッバーナや、コーチなど、有名ブランドの出店も多く、女性客や家族連れなどで多いに賑わっているそうだ。

 そもそもアメリカの法律では、子供がカジノへ入場すること自体禁止されており、そのため結果的にラスベガスでは長年子連れの客層を拾えなかったのである。

 シガーの煙が目にしみるカジノも、今や時代遅れ。最近はジェットコースターとアウトレットがラスベガス観光の目玉になりつつある。なんだか、少しはラスベガスが好きになれそうな気がしてきた。(写真は進化するラスベガスとは対極的な、ネバダ州の田舎町イーレイで見かけたオーソドックスなカジノ&ホテル)。