「クラウンに乗ってきた……」と書くと、現行モデルの「ゼロクラウンにでも乗ってきたのか……?」と勘違いされそうだが、じつはまったく違う。朝5時半に起きて乗ってきたのは、なんと1970年式のMS50スーパーデラックスなのである。
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エンケイの5スポークに、ロワードで決めたブルーメタリックの1台。しかも、ドライビングシートに座り、ステアリングを握るのはカーカスタム界のゴッドファーザー“シゲさん”こと、ムーンアイズの菅沼さんだ。じつはデイトナの取材で浜松に行くというのを聞いて、途中で待ち合わせて動画の撮影をさせていただいたのである。その一環でクラウンに同乗させていただいたというワケだ。
シゲさんの駆るMS50スーパーデラックスは、ビックリするほど程度のいい個体に、35年の歴史を感じさせないインテリア。さらにストレスを感じさせない走りもGOODという1台。ロワードされているため、乗り心地はけっしていいとは言えなかったが、その分車高スタンスはバッチリ決まっていて、走っている姿も、じつに“様”になるクルマだった。
何より驚いたのは、純正のクーラーがビンビンに効くことだ。リアのトレーに設置された吹き出し口からは、冷気がバンバン吹き出してくるのである。「長時間クーラーを使っていると、水温が上がっちゃうんだよね」と、クルマを気遣うシゲさんだったが、コンディションの良さには本当に驚かされた。
アメリカ車の場合、じつは予算さえあれば程度のいい個体を探すことはさほど難しくない。雨の少ない地域で車両を探せば、いまだに程度のいい車両を入手することが可能だし、そもそも、あちらの場合「ガレージ付きの家が多い」という環境も、ヒストリックカーにとっては好条件となるからだ。
一方、雨が多く、保管状態も悪い日本で、程度のいいヒストリックカーを探すのは本当に困難だ。さらに購入後もいい状態のまま維持していくのは大変な苦労が伴う。“シゲさん”のブログにも、「古い車に乗っていると必ず聞かれるのが“不便ありませんか?”、“通勤で使えますか?”、“エアコン効きますか”。こんな方は 最初から乗ろうなんて思わないで下さいね。不便を承知で古い車に乗りましょう! 」と書いてある。
シゲさんのクラウンに乗せてもらい、個体に感動したのはもちろんだが、毎度毎度古いクルマをカッコ良く乗る大先輩にもあらためて感心してしまった。そして、シゲさんはやはり「古いクルマとの付き合い方、古いクルマをカッコ良く乗る方法を知っているごくごく少数の大先輩だ」と再認識した1日でもあった。こういった大先輩方のクルマとの付き合い方をしっかり見て、そして学んでいくことがやはり大事なのだ。一方ワタクシは、「いつまでたってもカッコ良くクルマを乗り回せないなぁ」と、あらためて自省した1日でもあった。あぁ、こっちはまだまだ修行がたりません。
*「ムーンアイズ」シゲさんのブログはこちらから。




