アメリカだけでなく、日本でも品薄状態のクライスラー・300Cだが、手に入らないのはなにも一般ユーザーだけではないようだ。じつは先日、ダイムラー・クライスラー・ジャパンの副社長である、クリストファー・エリスさんとお食事をご一緒させて頂いたのだが、なんと副社長でさえも台数が足りず、300Cに乗れないのだと言う。「お客様優先ですからね、今はただじっと我慢しています」と、流暢な日本語でお話してくれたエリスさん。「来年はちょっ驚くようなモデルも入ってきますよ」と、なにやら興味をそそるお話しもしてくれた。
未確認情報だが、じつは300Cのハイパフォーマンスモデル「SRT-8」の導入が予定されているらしい。……ということは420馬力セダンの投入? ダイムラー・クライスラー・ジャパンは、まさにAMG&メルセデス的な組み合わせを、クライスラー・ブランドでも展開するのだろうか。それにしても、340馬力の5.7リッター・ヘミでも十分なのに、420馬力とは……恐れ入った。
さて、今日の話題はその300Cである。デイトナ誌上で長期レポートを行っている300Cだが、先月末に直営ディーラーの「クライスラー世田谷」に出向き、じつは基本メンテナンスを終えてきた。内容は6ヶ月点検だったのだが、こちらはそんなことが本当の目的ではなく、一度リフトでボディを上げて、下からじっくりと300Cを眺めて見たかったのだ。
実際に下から眺めてみると、300Cの出来のよさがよく分かった。なんといっても排気管の取り回しがいい。停車中に下から何度か覗いて事前に確認はしていたのだが、あらためて見てみると、それはコルベットにも匹敵する出来のよさだった。一番のポイントは、センターマフラーボックスの前で一旦排気管をクロスさせるバランスチューブが採用されている点だ。
V型エンジンの場合、左右の排気脈動を整えて、いかにトルクと吹け上がりを両立させるかがけっこう重要なポイントになるのだが、300Cの場合このバランスチューブを採用することで、左右の排気脈動を整えているのだ。じつはBMWあたりでも、アルピナぐらいのハイパフォーマンスモデルにならないと、なかなかこのバランスチューブは採用されていない。最大の理由は「溶接の手間」なのだが、300Cの場合そういった細やかな部分にまで手を入れて設計されているのが、結果的に全体のクオリティアップに繋がっているのだろう(下まわりのレポートは、デイトナ170号をご参照いただきたい)。
それにしても、毎日乗ってもまったく飽きる気配のない300C。実車の詳細はクライスラーのホームページでも確認できるのでご参考までに。*最後になったが本日の「1分間動画劇場」は、本年初頭アメリカ・デトロイトで収録したまま御蔵入りになっていた300Cの走行シーンを掲載させていただいた。




