2006年01月17日

初代は航空機の燃料タンクを利用したレースカーでしたホットロッド&カスタム


 
 本日も世界最高速記録会「ボンネビル・スピード・ウィーク」のお話をお送りいたしましょう。

 今日はGMがスポンサードし、ソーキャル・スピード・ショップが製作したレースカー「ベリータンクⅡ」のご紹介です。

 第二次世界大戦後、空力に優れた航空機の燃料タンクを利用し、数多くのボンネビル・レーサーが登場しました。

 ベリータンクはそう言った、後に「レイクスター」と呼ばれる車両タイプの発祥となった1台で、現在はLAのピーターセン博物館に展示されている代表的なホットロッドであり、かつボンネビルレーサーを代表する1台でもあります。

 そして、この初代「ベリータンク」のイメージを再現する形で、2003年にGMとソーキャル・スピード・ショップが製作したのが「ベリータンクⅡ」でした。 

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*写真をクリックすると大きな画像が見れます。

 ホットロッドの歴史は、アメリカンV8の歴史ともいえます。

 湖が乾上って出来た広大な平坦地に、毎週末自慢のクルマを持ち寄って開催された最高速度記録会。ここでは少しでも車重を軽くするためにフェンダーを取り払った「ハイボーイ」が生まれ、空気抵抗を減らす「チョップドトップ」が生まれました。

 エントラント同士の競争はこのような車両のモディファイを行うことでさらに加熱し、遂にはエンジン換装へ。そこで重宝されたのが生まれたばかりのV型8気筒エンジンでした。

 1932年、フォード・モデルBが量産車型V8を搭載して登場するや、この流れは一気に加速。以来ホットロッドといえば誰しもがアメリカンV8の搭載を当然としてきたのですが……。

 時代は変わったのでしょうか? ここで紹介する「現代のホットロッド」にはより軽量でコンパクトな直列4気筒エンジンが搭載されています。

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 「ソーキャル・スピードショップ」が製作したご覧のクルマは、まさにそんな新時代のホットロッド。姿形は往年のレイクスター「ベリータンク」に酷似していますが、中味はまったの別物です。

 この車両はGMがスポンサードする形で始まった「ソーキャル・スピードショップ with GM」のボンネビル参戦第1号車。

 車両自体は2003年に完成されたもので、そのデザインはGMのデザインスタジオが担い、コンピューター解析によって徹底的に空力を追求した1台になりました。

 時速300キロ以上を狙うこの「ベリータンクⅡ」には、激しい直射日光の中でもしっかりと視界を確保するためにカラー・キャノピーを装着。車体後部に発生する激しい乱気流に対応するために、空力性能に優れたマフラーも用意されています。

 ボディはカーボンファイバー、レキザン、ケブラーなどを組み合わせたもので、軽量かつ堅牢な作り。

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 エンジンはスーパーチャージャーで過給されたGM製の2リッター直4で、最大出力は200馬力。サスペンションはすべてワンオフとなり、フロントは空力を考慮し水平にマウントされた1本のコイルオーバータイプ・ショックアブソーバーを採用するという斬新なレイアウトとなっています。

 なお、 CNCマシンで無垢のアルミ材から削り出されたビレット・ホイールは、フロントが26、リアが30インチ。特殊なラバーを2本巻いたタイヤも、スピードトライアル用のスペシャルオーダーです。

 このように、まさに最高速度記録達成のために帰ってきた「ベリータンクⅡ」は、その内容を見る限り、「過去」からではなく、「未来」からやっきたホットロッドといえるでしょう。

【ベリータンクの歴史】
 第二次世界大戦後、マスタングP38の増槽燃料タンクをボディに使った、スピードトライアル用のレースカー「ベリータンク」が生まれました。

 残念ながら初期の増槽ボディは小さすぎてあまりいい記録を残せませんでしたが、その後ボディを大型化することで、続々と最高速度記録を塗り替えていったのが初代「ベリータンク」でした。

 この「ベリータンク」は、車両を製作した「ソーキャル・スピードショップ」の名を全米に知らしめることに成功したあまりにも有名な1台となり、今でもホットロッド&スピードトライアルの草創期を代表する1台としてファンの間では広く知られている存在です。

【2003 SO-CAL Belly Tank Lakester】
・シャシー:スチール・チューブ
・全高:1041mm
・全長:4064mm
・全幅:889mm
・ホイールベース:1524mm
・トレッド:1524/1524mm(フロント/リア)
・車重:816kg
・エンジン:エコテック・2.0リッター・直列4気筒
・過給器:インタークーラー付きスーパーチャージャー
・排気量:1998cc
・最大出力:200hp
・トランスミッション:ハイドラマチック4T40-E・4速AT
・フロントサスペンション:フォーミュラモノショック
・リアサスペンション:コイルオーバー
・ホイール:26/30インチ(フロント/リア)
・ブレーキ:ウィルウッド4ピストン・キャリパー

【ボンネビル・スピード・ウィークの過去記事一覧】
●第1回「塩湖のスピードレース」
●第2回「掟破りのフェラーリ288GTO」
●第3回「世界最速の日産・シーマ」
●第4回「ボンネビルのルール」

【ボンネビル・スピード・ウィークの開催場所】
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