2006年03月14日

空飛ぶ自動車#01自動車ニュース全般

 時価1億円ともいわれるエンツォ・フェラーリさえも足元に及ばない自動車が、北カリフォルニアで生まれつつあります。

 巡航速度はナント時速536キロ。東京から大坂まで、わずか60分で到達し、渋滞に巻き込まれる心配もなし……。

 本日のブログはそんな夢の乗り物を開発する、アメリカ・モラーインターナショナル社の最新試作機「SKYCAR M400」について。

 近い将来市販化を予定しているという、この夢の空飛ぶ乗り物に関して、本日より3回に分けてご紹介していきます。

 夕暮れ時の高速道路。どこまでも続く赤いテールランプの帯。排気ガスと複射熱で陽炎の立つ路面を眺めながら、途方にくれて煙草に火を着ける……やり場のない怒りと焦りに身を包まれ、便利なはずの自動車がいかに不便な乗り物なのか思い知らされる一瞬、それが“渋滞”です。

 日本だけでなく、世界の主要都市のほとんどで見られるこの交通渋滞は、我々の自動車社会がいかに飽和状態にあるかということを顕著にあらわす事例のひとつといえるのではないでしょうか?

 特に本来目的地により早く到着できるために設けられた高速道路の渋滞は、その存在意義自体を否定してしまうようなもので、じつに根が深いものです。

 では、この渋滞を抜本的に解決する方法はないのでしょうか? ETC? 道路の拡張? 残念ながらどちらの方法も、効果のほどは期待できません。

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  事実、アメリカの主要都市のほとんどは片側数車線、場合によっては7~8車線というフリーウェイが用意されているものの、どこも見事なまでに渋滞しています。

 料金所のないフリーウェイでさえこの有様なんですから、有料が前提の上、車線拡張の余地すらない日本では、どうやっても解決するワケがアリマセン

 猪瀬さんにはひとつ、高速道路の延長問題だけでなく、既存路線の渋滞解消についても精力的に取り組んで頂きたいと、切に願う毎日です。

 一方、前出の渋滞先進国アメリカでは、ちょっとユニークながらも、実現されれば渋滞とは無縁の世界が訪れるであろう、新型の移動装置が開発されていました。

 「スカイカー」。つまり、空飛ぶ自動車です。

 水陸両用車というのは聞いたことがありますが、空陸両用というのは聞いたことがありません。

 実際には両用ではなく、「乗用車なみのお手軽さで、自由に空を飛べる垂直離陸型の軽飛行機」 ということですが、この「スカイカー」、数年後にはFAA(アメリカ連邦航空局)の認可を経て、実際に市販される予定というのですから、あながち夢物語でもありません。

一般的な軽飛行機と違い、離発着時に滑走路が必要とされない垂直離陸型であるということ。

ヘリコプターと違い、プロペラが露出していないため高い安全性を誇るということ。

そして自動車と違い、最短距離をノンストップで移動できるということ。

 ヘリコプターと軽飛行機と自動車、すべての利点のみを兼ね備えた乗り物が、この「スカイカー」なのです。

 開発にあたっているのはポール・モラー博士が主宰するモラー・インタ-ナショナル社。

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 北カリフォルニア・デイビス市に在するこの会社は、オリジナルのロータリー・エンジン「フリーダムモーター」の製造・販売を行っている会社で、小型船舶やATVの製造元に自社製のロータリー・エンジンを供給しています。

 会長のモラー博士は、アメリカではスーパートラップ・マフラーの開発者兼創業者としても知られており、「スカイカー」の開発にあたっても、これまで様々な雑誌・TV番組で紹介されている、ちょっとした有名人でした。

 そんなモラー博士の元へ伺ったアキモトは、すでに数百回もの飛行実験が行われ、実用化へ向けてのテストが続けられている最新試作機「スカイカーM400」を目の前にすることができたのです。

 厳しいセキュリティチェックを越え、デイビス大学のキャンパス内に設けられた同社の実験棟で垣間見たその「スカイカー」は、まさにモラー博士が60年間以上も思い焦がれてきた夢の乗り物、ドリームマシーンそのものでした

 さて、その詳細に関しては、明日のブログでお届けいたしますので、是非お楽しみに。

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▲ポール・モラー博士(下段右から2人目):1936年生まれの66歳(当時:現在は70歳)。UCデイビス大学で、航空工学を学び、大学院在学中にモラー・インターナショナル社を設立。自動車と航空機の利点を兼ね備えた、安価で安全、そして優れた飛行性能を持つ「スカイカー」の開発へ、自らの人生を賭けて挑戦している人物です。上の写真は、そんなモラー博士と「スカイカーM200/M400」。

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▲写真の右側は「スカイカー」の技術を応用した電気モーター式の無人垂直飛行機「エアロボット」。我々のためにモラー博士自らがテスト飛行を披露してくれたものです。テストのため電源ケーブルが伸びていますが、実際はラジオコントロールされています。現在、米軍へ8機納入。1機あたりの金額は500万円程度だとか。左側の写真は初期に開発したスカイカー・テスト機。

*本日の記事はデイトナで取材させていただいたものの再収録です。

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