現行C6コルベットのスペシャルモデル「Z06」にのみ搭載される「LS7」エンジンは、GMが長年培ってきたOHV・V型8気筒エンジンのノウハウをすべて凝縮した、まさに究極のスモールブロック・エンジンといえます。
C6コルベットの標準搭載エンジンである「LS2」(6.0リッター)も、十分に魅力のある高性能V8エンジンですが、さすがにこの「LS7」の前では霞んでしまいます。
同じ第4世代スモールブロックである「LS2」をベースに、排気量を7リッターに拡大。最高出力は圧縮比11:1で505馬力@6300回転をマークするなど(Z06搭載データ)、圧倒的なパフォーマンスを誇るのが「LS7」なんですね。
鍛造製のクランクシャフトやメインキャップを用いるなど、素材自体も「LS2」とは大違いですし、オイル・マネージメントシステムもドライサンプ化されています。
また、この「LS7」の排気量は、アメリカで一般的なcu.in.表記では「427cu.in.」となり、1970年代に誕生した同名の史上最強のビッグブロック「LS7」と同じ排気量になるんですねぇ。
この「427」という排気量がまた、往年のマッスルカー・ファンにはたまらない部分だったりするんですよ。
ところで、そんな究極のV8エンジンである「LS7」が、じつは完成状態でアッセンブリー販売されているのはご存知でしょうか?
そのお値段はおおよそ1万5000ドル(約167万円)。インテークマニホールドからインジェクターにドライサンプのオイルパンまで付いたフルセットとなり、エンジンオイルと冷却水を充填すれば、今すぐにでもエンジンがかかり出しそうなクレートモーターとして、販売されているのです。
ということで、本日はそんな「LS7」についてご紹介していきましょう。
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▲左上:エンジンカバーを外した状態の「LS7」。最近のエンジン全般にいえることですが、あまり見栄えはよくありません。Vバンク上にあるインテークマニホールドは、「LS1」以降の流れでクロスラム形状になっていることがわかるかと思います。またシリンダーヘッド上にはダイレクト・コイル・インジェクションが装着されているのもわかるでしょうか? 各気筒毎にインジェクター、コイル、プラグが装着されているのも「LS」系エンジンの特徴です。▲右上:エンジンカバーを取り付けた状態の「LS7」エンジンです。
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▲左上:「LS7」のメインキャップ。1997年デビューのC5コルベット「LS1」以降、基本的にエンジンブロックの基本設計は変わっておらず、「LS7」でも6メイン・キャップとなっています。これはクランクを垂直方向4本、水平方向2本のメイン・キャップで固定するというもので、クランク回りの剛性確保に役立っています。ちなみに、従来のスモールブロックは垂直方向に2本のメインキャップを用いた「2メイン」か、同じく垂直方向に4本のメインキャップを用いた「4メイン」のどちらかでした。▲右上:エンジンブロック単体。もちろんオールアルミ製です。ちなみに左上にある穴がカムシャフト、左下がクランクシャフトの入る部分です。
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▲左上:「LS7」のドライサンプシステム。一般的なウェットサンプに比べて、ドライサンプでは別体のタンクにエンジンオイルを貯めておくため、オイル量自体を増やすことができます。このためにウェットサンプの「LS2」では5,2リッターだったエンジンオイルが、「LS7」では7.5リッターに増え、オイルの劣化、温度管理の面で非常に優れた性能を発揮します。また、オイルパン自体の嵩を低くできるのもドライサンプの利点です。▲右上:アメリカ製のV8エンジンはすべてダブルプレーンのクランクシャフトを採用しています。ダブルプレーンのクランクシャフトは数多くのV8エンジンに採用されているもので、振動が少なくスムーズであることが特徴。ただし点火タイミングがバンク毎では不等間隔になってしまうのがネック。対してフェラーリに代表される一部のV8エンジンは振動覚悟でシングルプレーンを採用しています。この場合バンク毎に等間隔点火になり排気干渉も少なくなります。残念ながら「LS7」は前者のダブルプレーンクランクとなるのですが、それでも505馬力を搾り出しているのですから、たいしたものです。なお、「LT1」までのスモールブロックは1-8-4-3-6-5-7-2の点火順序でしたが、「LS1」を筆頭にC5/C6コルベットに搭載される「LS6/2/7」の各エンジンは1-8-7-2-6-5-4-3の点火順序になります。
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▲左上:「LS7」のエキゾーストマニホールド。一見するとタコ足形状のマニホールドに見えます。しかしながら、ダブルプレーンのV8ではバンク毎の点火・爆発が不等間隔になるので、じつはこの辺の高性能化にも限界があるのでは? ▲右上:ベースになった「LS2」が10.9:1であるのに対し、「LS7」の圧縮比は11:1 。バルブもチタン製。
【LS7 Spec.】
・GM PART # LS7 *
・OUR PRICE: $15,092.38
・LS7 crate engine (P/N 17802397) includes:
・LS7 crate engine include:intake manifold with injectors / fuel rails / throttle body / dry sump oil pan / exhaust manifolds / flywheel & clutch / harmonic dampener / water pump and pulley / coil packs / spark plugs and / wires / engine sensors
・LS7 crate engine does not include:injector wiring harnes / dry sump oil lines / dry sump tank / engine beauty cover / engine processor / air filter / air box / accessories or accessory drive
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●コルベットグッズも売ってます



コメント (2)
GMパフォーマンスディビションとホットロッドマガジンでポンチアック・ソルティスにLS7搭載車を製作しています。もちろんミッション、デフ、サスペンション、ブレーキ等 全てにおいて手を掛けている車です。
そんな組み合わせ、ができる環境がすばらしい!!(車とエンジン & メーカーと雑誌社)
http://hotrod.com/projectbuild/hdrp_0605_pontiac_solstice_project_v8_engine_build/index.html
投稿者: うえき | 2006年05月11日 00:28
日時: 2006年05月11日 00:28
うえきさん、こんにちは。
日本ではカスタムに対する規制がどんどん強まっているようですね。車検も厳しくなる一方で、このままではマーケット自体が縮小する一方です。なんとかしないとねぇ。
投稿者: 秋元一利 | 2006年05月11日 15:32
日時: 2006年05月11日 15:32