2006年06月27日

ホールデン、幻の1台。コンセプトカー

 GM傘下にあるオーストラリアの自動車メーカー「ホールデン」に関して、日本ではほとんど報じられることがありませんが、個人的にはけっこう気になる自動車メーカーのひとつだったりします。

 ホールデンは、以前お伝えした「EFIJY Custom Coupe」など本格的なホットロッド・コンセプトを作ったかと思えば、一方で現代版エルカミーノといえる「UTE」を市販するなど、まさにユニークなクルマ作りをしている自動車メーカーなんです。

 ということで、本日はそんな「ホールデン」が1970年に生み出したコンセプトカー「TORANA GTR-X」についてご紹介していきましょう。

【GTR-X フォトアルバム】 
*左クリックするとフォトアルバムが立ち上がります
20060628-003.jpg

 1970年にデビューした「TORANA(以下トラーナ)」はアボリジニの言葉で「空を飛ぶ」という意味の小型乗用車です。


▲1969年型の「TORANA」。シボレーでいうところのシェビー2にあたるモデルでした。
 「GTR-X」は、このなんの変哲もない「トラーナ」のハイパフォーマンス・2ドア・クーペとして考案されたコンセプトカーでした。

 当初は市販化も予定されており、直列6気筒エンジンに4速MTが組み合わされた試作車が3台製作されたそうです。

 しかしながら、燃料供給をフュエルインジェクション化した他、4輪ディスクブレーキやハイバックのシート、リトラクタブル・ヘッドライトなど、各所に最先端の技術と装備を施したこの「トラーナ・GTR-X」は各地のオートショーで大きな反響を呼んだものの、遂に市販化されることはありませんでした。

 その理由は生産施設や財政上の問題が要因といわれていますが、実は「GTR-X」プロジェクトが打ち切りとなった最大の要因は同年に発売された「ダットサン・240Z」の影響が一番大きかったともいわれています。

 流麗な2ドアのスポーツクーペにOHCの直列6気筒エンジン。まさに「GTR-X」にとって「240Z」は手強い競争相手だったのでしょう。
 
 このように様々な理由から市販化の見送られた「GTR-X」は、現在写真の1台のみがオーストラリアにて現存しております。

 ……それにしてもこのナイフのようなボディ・スタイルを見ていると、パワー競争のピークを向かえ、7リッターを超えるビッグブロックを搭載していたアメリカン・マッスルカーと同時期に生まれたクルマとは到底思えませんね……。

 アメ車が重厚長大路線をまっしぐらに突き進んでいた頃、南半球のホールデンではこんなにも考え方の異なった、優雅なスポーツカーを作っていたんですよ。しかもその市販化が240Zの発売により消え去ったとは。

 なんだか、ますますホールデンが気になってしまうアキモトでした。

1970 Holden GTR-X
Year1970
MakeHolden
ModelGTR-X
Engine LocationFront
Drive TypeRear Wheel
Weight2300 lbs ( 1043.3 kg )
Performance
Top Speed210 km/h ( 130.5 mph )
Engin
Engine TypeOHC Inline 6
Aspiration/InductionNormal
Transmission
Transmission TypeManual
Gears4
Dimensions
Doors2

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