2002年のデトロイトショーでデビューしたコンセプトカーがフォード・GT40(Ford GT40)でした。
1960年代にル・マンなどで活躍したフォード・GT40のネーミングを与えられたこの車両は、オリジナル同様V型8気筒エンジンをミドマウントしたスポーツカーとして、フォード・モーターカンパニーの100周年に合わせて計画されたものです。
デザイン部門のトップであるJ・メイズ氏の下、チーフ・デザイナーとしてカミーロ・パルド氏がまとめ上げたデザインは、オリジナル・GT40のリメイク版として見事なまでのプロポーションを誇り、まさにフォードの創業100年を祝うのにふさわしいビッグプロジェクトとなりました。
その後、このコンセプトカー「フォード・GT40」は市販化が決定。フォードSVTを中心としたドリームチームにより名称も「フォード・GT」に改められ4000台以上が生産されました。
DOHC5.4リッターのスーパーチャージャー付V型8気筒エンジンを縦置きした市販バージョンのフォード・GTは、フォードの100周年となる2003年のデトロイトショーでプレ・プロダクションモデルが登場。
市販化にあたってフォード・GT40からフォード・GTに名称が変更されたのは、GT40の名称に対する商標登録の問題があった他、各部のディメンジョンがオリジナルのフォード・GT40よりも大きかったことにも起因すると言われています。
御存知の方も多いと思いますが、オリジナル・GT40の名称は、車高が40インチだったことに由来しており、車高が43インチあった2002年のGT40・コンセプトには、GT40という名称が相応しくないという声も寄せられたようです。
結局フォード・GTとして市販化されたこのクルマは、2004年の秋から生産がスタートし、2004~2006年の3年間に合計4038台が生産されています。
ちなみに生産に当たったのは、ミシガン州のサリーン工場で、市販化にあたってはそのサリーンからサリーン・S7のチーフエンジニアを務めたニール・ハネマン氏も参加しました。
もちろん、市販化を含めて設計の主体となったのはフォード・SVTで、ディレクター、プログラムマネージャーなど、主要なポストはフォード・SVTのエンジニアが占めています。
他にも、キャロル・シェルビー氏が技術顧問として参画していましたが、まぁこの辺はお名前を借りたというのが正直なところでしょうね。
とにもかくにもこうして市販化されたフォード・GTは、生産が終了した現在でもプレミアが付く価格で取引されるスーパーカーとして高い人気を博しています。
ちなみに、あまり関係ありませんが、個人的には2003年の夏、ディアボーンにてフォード・GTの市販モデル内覧会に参加させていただいたのが忘れられません。
技術スタッフとのやりとりで、スーパーチャージャーに対する考え方に感心させられたり、フォード・GTをまとめたデザイン部門のトップであるJ・メイズ氏が、じつはKカスタム界のレジェンドであるジョージ・バリス氏と親交があることなどを聞くなど、アメリカの自動車業界がじつはロッド&カスタムと密接な関係を保ちながら発展してきたことを改めて感じた取材でした。
そういえば、現行マスタングのデザイナーであるラリー・エリクソン氏も、ZZトップのキャジーラをデザインしたホットロッドデザイナーでしたね……。ますますフォード・GTとは関係のないハナシですが……。


フォードかっちょいー!