2012 フォード・マスタング・ボス302(Ford Mustang BOSS 302)解説#01

2012 フォード・マスタング・ボス302(Ford Mustang BOSS 302)

  米フォードモーター(以下フォード)は、2011年末に発表したマスタング・GTのレースバージョン「マスタング・ボス302R(Ford Mustang BOSS 302R)」の市販ストリートバージョンとして2012年モデルの「マスタング・ボス302」を発表しました。

 2012年モデルとして限定生産されるこの「マスタング・ボス302」は、2011年モデルのマスタング・GTをベースにしたハイパフォーマンス仕様。ただし、排気量5.0リッター(302cu.in.)のDOHC・V8は大幅にアップデートされている上、ブレーキ、サスペンション、クラッチを強化し、さらに軽量化された内・外装に空力に優れたスポイラー類など、とても市販モデルとは思えない内容となっています。

1969フォード・マスタング・ボス302 ご存知の様にオリジナルの「ボス302」はSCCA・トランザムレース用に製作されたホモロゲモデルで、1969年に1628台、翌1970年には7013台が製作されています。当時のアメリカではサーキットでの活躍が販売に直結していたこともあり、メーカーはワークス体勢で様々なレースに参戦しており、「ボス302」もまたレースで勝つためだけのために製作されたクルマだったのです。

 こうしてシェルビー・GT350以来のレース用ホモロゲモデルとして誕生した「ボス302」ですが、フォード自身がプロデュースしたという意味では初のレーシング・マスタングだったとも言えるかもしれません。

 ちなみに、この時搭載されたエンジンは排気量302cu.in.のOHV・V8で、トランスミッションはマニュアルのみ。さらに強化サスにエアコンの設定も無しという、まさにレースレディの1台でした。

 その後フォード・ワークスはバドムーアに託され、エースドライバーにパーネリ・ジョーンズを抜擢。彼は1970年にこの「ボス302」を駆って見事ドライバーズチャンピオンに輝き、同時にフォードはマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得したのです。

 オリジナルの「ボス302」は日系デザイナーであった元GMのラリー・シノダ氏が担当し、ボスのネーミングは上司(バンキー・クヌーセン)に対する敬愛の念を車名にあらわしたとも言われており、色々な意味でフォードにとっては伝説的なモデルとなっている1台ですね。 ★続きを読む

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