アメリカで本当に売れているクルマ「TOP20」 2011年1月

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アメリカで本当に売れているクルマTOP20 2011年1月

 2011年1月の米新車販売台数がオートデータより発表されました。ライトトラック(SUV)と乗用車を合計した新車販売台数は約82万台(81万9895台)となり、5カ月連続で前年同月比プラスとなっています。  

※クリックすると拡大します。
シボレー・ボルト|Chevrolet Volt
▲デトロイトショーで量産車を初めて見た「シボレー・ボルト」。写真で見ていた印象とは違い、実車を前にしたらその出来にちょっとガッカリ。デザインの素人が見ても「?」と思える部分があり、期待が大きかっただけにちょっと残念でした。


「全体概要:今年も新車市場を牽引するのはライトトラック部門」

 米市場でのトップはゼネラルモーターズ(以下GM)で、1月の販売台数は17万8896台。続いてフォードモーター(以下フォード)が12万6981台、3位はトヨタ自動車となり11万5856台。クライスラーはやや数字を落として7万0118台となり、ホンダ、日産に続く6位となりましたが、それでも対前年同月比では22.7%増と好調な滑り出し。

 もっとも、過去5年間の1月の数字を比べてみると(右下)、まだまだ完全回復にはほぼ遠いという現実も。こうして振り返ってみると、リーマンショック後の数字の落ち込みが良く分かります。

1月の米新車販売台数
台数
2006年114万台
2007年109万台
2008年104万台
2009年65万台
2010年70万台
2011年82万台

 1月の米新車販売をセグメント別で見ると、乗用車部門では小型車が伸びており、月間約14万台を販売。前年同月比でも11.5%増の伸びとなっています。これはデトロイト3が昨年から相次いで投入したコンパクトカーの販売好調が要因のひとつとなっており、「シボレー・クルーズ」など、早くもランキング・トップ20に名を連ねるモデルも出てきました(下段ランキング参照)。

 一方のライトトラック部門では大型SUVの動きがやや鈍いのを除けば、総じて好調。2010年の販売台数に大きな影響を与えた中・小型SUVの1月販売台数は、小型SUVが約13万台(34.5%増)、中型クロスオーバーが約18.3万台(26.2%増)、中型SUVが約4.6万台(41.0%増)と、どれも前年同月比で二桁成長です。

 セグメント対比では乗用車部門の約39万台(7.0%増)に対して、SUVやクロスオーバー、ミニバンを含んだライトトラック部門は合計約43万台となり、前年同月比で28.5%増。やはり、今年も米新車販売の牽引役はライトトラック、特に中・小型のSUVになりそうですね。


「GM:ボルト初月販売台数は321台!! 今年の注目株はクルーズ」

 今月も米新車販売でトップの成績となったGMは、1月約17.8万台を販売、ブランド別ではシボレー(70%)>GMC(15.5%)>ビュイック(7.5%)>キャデラック(7%)となっており、量販ブランドであるシボレーの成績がGM北米市場全体の成績に直結する構図は変わっておりません。

*クリックすると拡大します シボレー・クルーズ
▲シボレー・クルーズ。「ボルト」とは対照的に実車を見たらかなりできがいいのにビックリ。細部までしっかり作りこんであります。
 「乗用車:ライトトラック部門」の比率は昨年平均で36:64でしたが、1月は37:63となり、乗用車部門が少し伸びはじめています。要因のひとつは前述した「クルーズ」の販売が好調なことで、1月は1万3631台を記録。シボレーの中型セダンであり、販売の中核である「マリブ」や「インパラ」に、早くも並ぶ勢いです。


 (昨年も記述していますが)昨年発売され話題となったレンジエクステンダー付きEVの「ボルト」はまだまだ量産ベースではなく、しかも利益率も低いため、GMにとっては乗用車部門ではこの「クルーズ」の販売成績が重要になります。

 ちなみに「クルーズ」の販売台数は9月516台、10月5048台、11月8066台、12月1万0865台と発売以来毎月数字を伸ばしていますので、今のところ順調な仕上がりと言えそうですね。

 ところで気になる「ボルト」ですが、年末に発売され販売台数が計上されるのはこの1月からということで、楽しみにしていたのですが、やはり初月ということで台数は321台に終わっています。

 現在「ボルト」が購入できるのはカリフォルニア、ニューヨーク、コネチカット、ニュージャージー、テキサスの5州とワシントンD.C.のみ。全米で購入出来る様になるのは2011年の第四半期の予定で、しばらくは"買いたくても買えない"状況が続きます。

 ついでにトピックスをもう一つ。GMは2010年の中国市場での販売台数が235万1610台となり、米国の221万5227台を遂に逆転したと発表しました。これからは米国以上に中国マーケットを重視しないといけませんね。
 
【GMの販売好調モデル】
※車名|1月単月販売台数|対前年同月比(0%で前年同数)
◆シボレー・ボルト|321台|--
◆シボレー・クルーズ|1万3631台|--
◆シボレー・インパラ|1万5188台|38.8%
◆シボレー・マリブ|1万4102台|▲14.2%
◆シボレー・イクイノクス|12847台|35.0%
◆シボレー・トラバース|8605台|50.3%
◆キャデラック・CTS|4362台|70.1%
◆キャデラック・SRX|4236台|31.0%


「フォード:リンカーンは大丈夫なのか!?」

 2010年度の世界販売で韓国ヒュンダイグループに抜かれて話題になったフォードですが、北米市場ではまだまだ健在。1月も業界第2位のポジションを確保しています。

*クリックすると拡大します フォード・エクスプローラー
▲米カーオブザイヤーを獲得したフォード・エクスプローラー。デトロイトショーでは隣にあったパトカー仕様の方が目立ってました。
 全体の数字は前述した通り約12.6万台、ブランド別で見るとフォードが95%>リンカーンが4.5%(残り0.5%はブランド廃止となったマーキュリー)と、圧倒的にフォード・ブランドのウエイトが高く、このままではマーキュリーに続いてリンカーンの行方もちょっと不安ですね。


 GMのキャデラックと違い、現状のリンカーンはあまりにもモデルラインアップが乏しく、数字の方も前年割れが目立ちます。月間販売台数はリンカーン全体でも5000台程度しかなく、キャデラックだと「CTS」や「SRX」など、1モデルの販売台数と大差ありません。

 昨年、フォードはリンカーンの立て直し策としてニューモデル7台を4年以内に投入すると発表していますが、今年のデトロイトショーでは大きな動きがありませんでした。フォード・ブランドのバッチ違いではなく、リンカーンらしいニューモデルが登場しないと、このままではブランドの存続も難しいのでは?
 
 なお、フォード全体のセグメント別成績では乗用車部門が前年比▲0.4%となったのに対し、ユーティリティ部門(SUV)が16.8%増、トラック部門が24.6%増と、相変わらずトラックの強さが目立っています。

【フォードの販売好調モデル】
※車名|1月単月販売台数|対前年同月比(0%で前年同数)
◆フォード・フィエスタ|4270台|--
◆フォード・フュージョン|1万4346台|17.8%
◆フォード・エスケープ|1万3973台|29.9%
◆フォード・エクスプロラー|7351台|73.1%
◆フォード・エッジ|8918台|42.8%
◆フォード・Fシリーズ|3万5806台|29.6%
◆フォード・トランジット・コネクト|2072台|78.5%


「クライスラー:今年もジープ・ブランドが鍵を握る」

 本ブログは基本的にアメリカ車をテーマにしていますので、トヨタ、ホンダ、日産は省いて、お次は業界6位のクライスラーへ。

 今年のデトロイトショーではフィアット・グループ全体での出展を行い、米市場でもフィアット・グループ内での連携を強化していますが、果たしてこれらの戦略が販売成績に繋がるのでしょうか?

 クライスラーは乗用車とトラックの比率が元々26:74と圧倒的にトラックの比率の方が高く、フィアットとの連携で優れた乗用車が登場することに期待したいところですね。

*クリックすると拡大します フィアットのマルキオーネ最高経営責任者と新型200
▲デトロイトショーで新型「200」を視察するフィアットのマルキオーネ最高経営責任者。果たして感想は?
 そういう意味では乗用車では本来中核モデルになるはずの新型「200」に期待したいところですが、せっかく車名を変えたにも関わらず1月の数字は765台。旧「セブリング」の数字と合わせてもわずか1502台に終わっています。


 成績がいいのはやはりお家芸ともいえるミニバンで、クライスラー版の「タウン&カントリー」が6552台(45%)、ダッジ版の「キャラバン」が7813台(82%)、2モデル合わせると1.5万台ほどになりますから、他社の中核乗用車位の台数になっています。

 ブランド別では昨年に続き、ジープが好調でクライスラー全体の販売台数を牽引しています。ブランド比率はダッジ(35%)>ジープ(33%)>ラム・トラック(18%)>クライスラー(14%)となっており、ジープは量販ブランドのダッジに肉薄する勢い。

 ジープは米市場で人気の高い中・小型SUVを豊富にラインアップしていることが強さの要因になっています。スキンチェンジした「パトリオット」、ボディ同色ルーフに変更された「ラングラー」、そしてなんといってもこのクラスで圧倒的なクオリティを誇る「グランドチェロキー」など、人気モデルが揃っているのが強みですね。

【クライスラーの販売好調モデル】
※車名|1月単月販売台数|対前年同月比(0%で前年同数)
◆ダッジ・キャラバン|7813台|82%
◆クライスラー・タウン&カントリー|6552台|45%
◆ジープ・パトリオット|3452台|75%
◆ジープ・ラングラー|6444台|32%
◆ジープ・リバティ|4052台|36%
◆ジープ・グランドチェロキー|7612台|130%


「スポーツカー:新型HEMI効果!? チャレンジャーが販売好調」

 さて、今年も注目のアメリカン・スポーツカーですが、どうも各社共調子が良くアリマセン。「コルベット」、「バイパー」(生産終了)は早くも次期モデル待ち。「カマロ」はコンバーチブルのデリバリーが追加されると数字が伸びるはずなので、今後は期待大。「チャレンジャー」は新型HEMI搭載のSRT8が起爆剤になったのかも。気になるには「マスタング」ですね。低燃費・高出力の新型V6や、同じく新型のV8、BOSSの投入だけではちょっと厳しいのかも? 

【スポーツカーの販売台数】
※車名|1月単月販売台数|対前年同月比(0%で前年同数)
◆シボレー・コルベット|721台|▲15.6%
◆シボレー・カマロ|4763台|▲11.3%
◆フォード・マスタング|3165台|▲33.3%
◆ダッジ・チャレンジャー|2526台|50%
◆ダッジ・バイパー|62台|138% 

2011年1月 USA 販売ランキング
順位車名月間販売台数前年
同月比
2011累計
販売台数
前年
同期比
01フォード・Fシリーズ
(トラック)
35,80629.6%35,80629.6%
02シボレー・シルバラード
(トラック)
28,17223.7%28,17223.7%
03トヨタ・カローラ
マトリックス
20,58120.2%20,58120.2%
04トヨタ・カムリ / ソラーラ18,14514.9%18,14514.9%
05ニッサン・アルティマ16,454▲11.7%16,454▲11.7%
06ホンダ・CR-V16,33968.9%16,33968.9%
07シボレー・インパラ15,18838.8%15,18838.8%
08ホンダ・シビック14,634▲0.4%14,634▲0.4%
09フォード・フュージョン14,34617.8%14,34617.8%
10シボレー・マリブ14,102▲14.2%14,102▲14.2%
11フォード・エスケープ13,97329.9%13,97329.9%
12シボレー・クルーズ13,6310.0%13,6310.0%
13ホンダ・アコード13,456▲29.3%13,456▲29.3%
14ヒュンダイ・ソナタ13,261149.9%13,261149.9%
15シボレー・イクイノクス12,84735.0%12,84735.0 %
16ダッジ・ラム
(トラック)
12,19722.5%12,19722.5%
17VW・ジェッタ11,46028.9%11,46028.9%
18トヨタ・RV411,19641.8%11,19641.8%
19トヨタ・プリウス10,63525.4%10,63525.4%
20GMC・シエラ
(トラック)
10,62746.2%10,62746.2%
2010年01月 USA 販売ランキング
2010年02月 USA 販売ランキング
2010年03月 USA 販売ランキング
2010年04月 USA 販売ランキング
2010年05月 USA 販売ランキング
2010年06月 USA 販売ランキング
2010年07月 USA 販売ランキング
2010年08月 USA 販売ランキング
2010年09月 USA 販売ランキング
2010年10月 USA 販売ランキング
2010年11月 USA 販売ランキング
2010年12月 USA 販売ランキング
出典資料:「AUTO DATA」
USA新車販売台数
2010年 台数2011年 台数
0170万台82万台
0278万台----
03107万台----
0498万台----
05110万台----
0698万台----
07104万台----
08100万台----
0996万台----
1095万台----
1187万台----
12114万台----
合計約1158万台----

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