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2005年10月25日

2005年10月25日

「うつくしいもの」を愛でる心 /いなちえ

こんにちは。火曜日担当いなちえです。
秋の長雨の合間に、秋晴れの青空が広がると、本当に心地よいですね。
週末は、残念ながらまた雨みたいなんですけどね。
そんな日には、ぶらりと古道具屋とか、訪ねてみたくなりませんか?

古道具屋といえば…
先日、面白いイベントにお呼ばれして参りました。

タカラから立ち上がった「ありそうで、ないもの」を創造し、邁進し続けるブランド±0
その青山店の1周年記念イベントとして行われたトークショーにお邪魔してきました。

±0のデザインディレクターを務める、深澤直人氏NAOTO FUKASAWA DESIGN 代表)と、
「古道具・坂田」のご主人、坂田和實氏が

『うつくしいもの』というテーマのもと、対談されました。

P100040hon.jpg

普段から±0のアイテムを愛用されているお客様を、抽選で会場に招き、
ディスカッションという形をとったゲスト参加型のトークイベントとなりました。

P1000400.JPG新しいデザインを生む傍ら、
現在、武蔵野美術大学や多摩美術大学で教鞭を取る深澤さん。
代表作として、
個性的なカラーやフォルムが鮮烈な印象を与えたauの携帯電話『infobar』や、
換気扇のようにひもを引っ張ると回る無印良品の『CD player』などがあります。
シンプルながらも飽きのこない、長く身近においておきたいと思う作品を、瞬時に思い浮かべる方も多いことでしょう。


IMGP0752.JPG一方坂田さんは、と言えば、
自ら著した『ひとりよがりのものさし』(新潮社)などで見られる、
その目利きぶりには、老若男女問わず定評があります。
また、「古道具屋 坂田」で、自ら選んだ商品を提供しながら、
千葉に、アフリカやヨーロッパ、東洋等の国々で
日常生活に使われた工芸品を展示する
山の上の小さな美術館『as it is』を開設しています。

「もの」を選ぶ側である、いわゆる「目利き」の坂田さんと、
選ばれる「もの」を創る側である、デザイナーの深澤さん、
それぞれの立場に立ち、本当に「うつくしいもの」とは何か、
それを選ぶ基準、ポイントはどこにあるのか…。
静かながらも熱い議論を交わされる姿は、
まさに、日本におけるデザインの今を見た、といった様子でした。

坂田さんは、道具そのものが本来「美しさ」を持っていて、
それが「自分に合っているかどうか」という判断基準で選ぶことによって、
そのもの自体の美しさが見えてくる、と言います。

そして、先にゴールがあっての「今」ではなく、
生活など様々な面において調和が取れているからこそ選び取ることができる、
そしてその「バランスが取れた今」を体現している人こそが坂田さんなのだ、とおっしゃる深澤さんは、
お二方とも、それぞれのこだわりや、揺るぎない価値観があり、
それが、そのままお仕事にも反映されているのだな、と感じました。

後半は、一般のお客様からの質疑応答に答えるという形で、
ディスカッションになりました。

“今回のテーマが「うつくしいもの」についてということだったのですが、
それではお二人の考える「うつくしくないもの」とは何ですか?”

という問いに対して、

坂田さんは、
“うつくしくないもの、という定義づけはできないが、すごく根本的なことを言えば、
すごく自分が好きだと感じるものが「うつくしいもの」だと思います。”

深澤さんは、
“確実にうつくしくないものとは、作った人がうつくしいと思っていないものでしょう。”
とおっしゃいました。

このお二人の答えが、全体のまとめとして、
私は、特に印象に残っています。

投稿者 いなちえ : 2005年10月25日 15:30

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