●世界転戦記☆第141話~1セッション目から誰よりも速く走りたい!
☆第140話~エンジンの無駄遣いで怒られて・・・←前回のストーリー
レーシングスクール2日目。
いよいよ本格的に実践走行が始まった。
マシンは昨日シート合わせしたフォーミュラーフォード。タイヤむき出しのフォーミュラーカーだが、入門用レーシングカーなので、F1のように前後に大きなウイングはついていない。
昨日怒られたことを思い出し、エンジンをかけた後はエンジンを吹かさなかった。すると、昨日険しい顔で注意しに飛んできたインストラクターが私に向かって"good"のウインクをしてくれた。
走行コースはシルバーストーンの中にあるストウというショートコース。ヘアピン、中速コーナー、S字、直角の高速コーナーと5つのコーナーだけの小さなコース。しかし、この小さなコースでコーナリングの理論を徹底的に学んだことで、後に世界のどのサーキットでも応用することができた。
第1走行からタイムを計測するという。今回のレーシングスクールには世界各国から若手を中心に参加していた。南アフリカ、ドイツ、イギリス、デンマーク、アルゼンチン、イタリアなど総勢20名が一緒に学ぶ。
すでにレースデビューした私は、このレーシングスクールの中で1セッションたりとも彼らには負けられないと、走行前から心の中で闘志を燃やしていた。
早速、インストラクター5人が各コーナーの大切なポイントに散らばって立っていた。ということは、全てのコーナーで走りをチェックされているということで、気を抜くことなどできない。
私たち20人は、走行を開始した。
昨日感じた嬉しさが、またこみあげてきた!
フォーミュラーカーとは、何て素晴らしいマシンなんだ!!!楽しい!
シフトダウン、シフトアップを何度もやってみると、そのタイムラグのないダイレクト差が楽しくて仕方なかった。
そんなことをしているうちにピットへ戻るようにサインが出たので、1度ピットに戻ると、すぐにインストラクターが駆け寄ってきた。
「どうだいサーキットとマシンは?」
「めちゃくちゃ面白い!!!」
「そうか、それはよかった。それじゃあこのセッションは残り5分だからスピードアップしていいよ。」
「了解」
私は勢いよくピットを飛び出してコースへ戻っていった。
残り5分かぁ。。。1セッション目から誰よりも速いタイムを出したい!
ブレーキを今まで踏んでいたところより大幅に遅らせてコーナーにつっこみ、ちょっと怖いスピードでコーナーへも突っ込んでいった。すると、車の後輪が流れ始めた。
ハッ・・・
一瞬髪の毛が逆立つ感じがするほどびっくりしたけれど、その瞬間、無意識にアクセルに足をあててハンドルは逆カウンターをきっていた。
あれっ?私、無意識ににサーカスみたいなことできた!?
その周を最後にセッション終了のチェッカーフラッグが振られた。
マシンを降りて教室へ戻り、今の走りについて指導が始まる。そしてタイムと順位発表も。
果たして私の今の走りは、何番だったのだろう???
to be continued・・・・
☆今までの連載ストーリー←レースクイーンからレーサーに転身して世界を転戦。目標を達成するまでの「カーレーサー井原慶子すっぴん世界転戦記









