●世界転戦記☆第28話~金メダリストのお食事
あこがれのモーグルスキー金メダリストのお父さんに出会った夜は、そのお父さんお勧めの地元レストランに行った。
後にレースでの世界転戦の本拠地をパリに置いたときにも驚いたが、フランスでは意外にスポーツ科学が発達している。特に食事や屋外でのトレーニングなどのノウハウはすばらしい。
数々の金メダリストをおくりだした環境の雄大さと厳しさを知った私は、アスリートが子供のころからどんなものを食べて育ったのかもとても気になった。
金メダリスト達が通ったレストランでは、まずワインで体を温め、チーズフォンデュをはじめ数々の乳製品をふんだんに使ったお料理がでてきた。
「大自然の水、そしてその恩恵を受けた新鮮なものを食べなきゃ大きくなれないぞ!」
その頃モデルのアルバイトをしていた私は、日本人としてもスレンダーなほうで、フランス人のおじちゃんからは“アジアからやってきた小さなチャレンジャー”に見えたのだろう。
そして・・・・
「明日の朝、小屋の前においで。」
とおじちゃんは帰り際に声をかけてくれた。
私は翌日おじちゃんに言われた小屋の前に行くと、温かいカプチーノとクロワッサンを出してくれた。
「この後滑りに出たらすぐにお腹が空くから、そうしたらまたランチしにくるがいい。日本人にとっては昨晩の食事は重いだろうから朝はこれだけだ。たくさん食べないとパワーが出ないけれど、胃腸のコンディションをくずしては良い滑りはできない。」
へぇ・・・・。あんな小太りのおじちゃんなのに何でも知っているんだねぇ!
スキー雑誌の撮影で訪れたフランスでは、思いもよらない出会いでアスリートのスキー合宿かのようになった。
金メダリストが育った雄大で厳しくもある環境を少し垣間見ることができ、大きな刺激を受け、それが後のレース生活でのヒントとなった。
刺激を胸に日本に帰国すると、成田の到着ロビーで一本の電話が鳴った・・・・
to be continued・・・・・








