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2011.4.30

読書の春

「地震の日、どうしてた?」
学生時代の頃の友人、仕事先の知人と会うと、必ず最近聞かれました。
尋ねる人はたいてい震災に遭った当日、都内にいた人です。
徒歩で都内から帰宅した人たちは、
同じ方角に向かって歩く見も知らない人たちと、
不思議な連帯感を抱いたそうです。

私はといえば、甲府で震災に遭い、10時間かけてクルマで自走して帰宅しました。
そのとき交通が麻痺して渋滞している車内で、
ワンセグTVで都内の状況をリアルタイムでキャッチしながら、
ある本を思い出していました。

20110429_1.jpg

幸田文の「きもの」。
数年前に読んだのですが、この小説のなかで関東大震災のシーンがあるのです。
この小説のなかのリアルな描写は、
筆者がナマで体験したことがもとになっているのでしょう。
わたしは都内の状況はリアルで体験していないので、
そのときの状況を描写することができません。
しかし、この小説を読んでいたので、ある程度想像がつきました。
たとえば先ほどの他人との間に生まれた連帯感。
そしてひょっとしたら、これで恋もうまれたりしたんだろうなぁ、と。

さて、つい最近、家人が入院→手術しました。
以前から分かっていたことなので、
月刊誌の校了日直後に手術を受けてもらう段取りにしていました。
こんなときも家を留守にして仕事を選んだら、
一生、負い目を感じなければなりませんから。
その手術の日、手術室の外で3〜4時間待機しなければならなかったのですが、
久しぶりに小説でも読んでみようと思って、
書棚にあるまだ読んでいなかった本を病院へ持って行きました。
それがたまたま幸田文の「闘」でした。
ページをめくって初めて知ったのですが、
これ、入院患者のことが描かれているんですね。
どうしてこんなときに、こんな本を手にしたのか......。
震災の時に小説「きもの」を思い出したので、
幸田文という小説家が心のどこかに引っ掛かっていたのでしょう。
しかし、その内容が現実の入院とモロに被ってしまうとは、なんとも奇遇です。

しかし、全部読み終わることなく、
家人が友人から入院中に借りた漫画に没頭してしまいました。

20110429_02.jpg

この漫画に出てくる恐〜いカメラマン、
新卒で最初に組ませて頂いた先輩カメラマンにそっくり。
(会社で2番目に恐い人、と当時教わりました。)
名前もソックリ。ひょっとしたら漫画のモデル? と思ったほど。
久しぶりに漫画読んで笑って、泣いちゃいました。
小説「闘」の方は、本日からの出張の機上にて読破する予定です。

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