こんにちは!編集部の細田です。
7月も早いもので今日が最後、明日からは8月になります。
8月といえば、
30日をもって、宮城県の『仙台ハイランド遊園地』が営業を終了するってご存知でしたか。
仙台ハイランドには個人的に思い入れがありまして......。
今日は仙台ハイランドついて語らせていただければと思います。
ご存知の方も多いかとは思いますが、
仙台ハイランドには『仙台ハイランドレースウェイ』という
サーキットがありました。FIA公認の、いわゆる国際サーキットです。
'90年代にはスーパーGTの前身となる、全日本GT選手権が行われるなど
規模の大きなレースが数多く開催されたサーキットとして有名でした。
しかしながら、
老朽化や2011年の震災などを理由に昨年の9月をもってサーキットの営業は終了しています。
そんなサーキットの最終営業日に行われた耐久レースに、
当時活動していた大学の自動車部の一員として僕も参加していました。
仙台ハイランド遊園地が、8月で営業を終了するという話を改めて聞いたとき、
ふとその時のことを思い出したのです。
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2014年の9月15日に開催された
『仙台Hi-Landありがとう3時間耐久レース』へ
部で所有する三菱・ミラージュで参加しようと決意したものの、
一番のネックは金銭面でした。
神奈川県の戸塚を活動の拠点にしている我々が、宮城県の仙台ハイランドへ行くには
約450㎞の道のりを走らなければなりません。
レースは早朝より準備をするため、これだけ長距離となると前泊をしなくてはならない。
しかしながら、レースへ参加するための準備金だけで予算はギリギリで、
宿代をだす余裕なんてありません。
さらに、往復900㎞のガソリン代や高速代もかさむことは必至。
なにかいい方法を必死に探しました。
そして考えついたのがこれです。
そう、キャンピングカー。
こいつに相乗りをしていけば、交通費は割り勘で安く上がるのではないか。
宿泊費も浮かせられるし、帰りに仮眠をとることもできる!
一度は乗ってみたかったキャンピングカー、
ちょっとした旅行気分で楽しい道のりになるのではないか。
我ながら名案と、当時は本気で思いました。
こちらは内装。思ったより広く、これなら快適に過ごせそう。
エアコン、テレビ、冷蔵庫、流し台まで完備!
乗車定員ギリギリの7名を詰め込み、
さらに競技車を運搬するトラックへこちらも乗車定員の3人が搭乗。
神奈川から仙台目指して出発したのでした。
キャンピングカーを仙台までひたすら走らせていると色々なことが見えてきます。
意外と見切りがいいこと。
運転しているキャビンに対して、
客室が一回り大きいので取り回しに苦労するかと思いましたが、
四角い形なのと、大きいミラーがついているおかげで大変な思いをすることはありませんでした。
ネガティブな部分をあげるなら、直進性の悪さには怖い思いをしました。
ベース車となるトヨタ・カムロードが4駆モデルではなく、2駆モデルだったこと、
タイヤが想像以上に細かったことなど、色々と理由が挙げられます。
しかし、客室が大きく、風のあおりをもろに受けてしまうのが一番の原因だと思います。
あれだけ大きいのですから、無理もありません。
高速道路の山間部に入ると、曲がりくねった道が多くなり、かなり緊張したことを覚えています。
と、ここまで道中の思い出ばかりですが、
仙台ハイランドでも色々とびっくりするような経験をしてきました。
別のドライバーの運転時ですが、
決勝開始から1時間を経過しようかというところで、
ブレーキがフェードしてコースアウトしてしまったり。
かなり先を走っていたアルファロメオ147がクラッシュ、
外れた前輪が目の前を転がっていったり。
ピットで他のチームのトヨタ86が燃えてしまったり。
そしてなによりも、
フェラーリ360と日産GT-Rに第一コーナーで挟まれたときは
心臓が止まるんじゃないかと思いました。
以上のように、サーキットではヒヤッとする思い出ばかりだったのですが、
今でもその時のことを思い出すたびに胸が高鳴ります。
サーキットが閉鎖されて1年弱、
そしていよいよ、遊園地までもが営業停止へ、というタイミングで
仙台ハイランドの思い出を回顧させていただきました。
多くのクルマが餌食となった魔のシケイン。
怖がらずにいかないと恐ろしい目に遭います。
グラベルに嵌ったアルファ147は
ハブボルトが折れたのか、
タイヤが目の前まで転がってきました。
写真はパレードランにて撮影。
出走前はこんな感じでした。あまり緊張感がみられないのはなぜだろう。