本日もバイクで出社した。まだそれほど寒くはないが、編集部について、洗面所でお湯を出して手を温めると、ほんわかじわ~、としてきて、ああ、こういう季節になったんだな、とある種の感慨がこみ上げてくる。
オーナー殿の別荘地も、もうかなり寒くなっているだろうなと、思いを馳せてしまう。別荘ライフの話題からは少々それるが、その別荘地キャンプで体験した不可解な出来事について……。
キャンプの夜は早い。そして長い。
することもないので、そうそうにテントに入って寝ることにした。そして夜中、僕は何かの物音で目を覚ました。ザク、ザク――テントのすぐ外を何者かがゆっくり歩いている。時々テントに触れてザワッとテントが揺れる。
ま、まさか、注意表示のあったクマの出没だろうか? 念のため、生ゴミや食料品はクルマに積み込んでおいたはずだが。と次の瞬間、
「グワッ、オゲ~~~~~ッ」 不気味な嗚咽がっ!……これってヤツじゃん。うちのラブラドールのはち公だ! いつもみたいに夜中にほっつき歩いて、喉がむせておえっとやっているだけだ。おいおい……。
で、再び眠りにつく。これだけの物音にも、オーナー殿は高いびきをかいて眠ったままだ。
どのくらい時間がたっただろう、今度は明確な物音ではない、何かの気配を感じて、気がついたら目を覚ましていた。この感じ、リアルな危険の感触だ。
一気に冴えた目と感覚で探っていると、遠くの方でポキッと枯れ木を踏む音がした。遠くといっても、テントの周り、おそらく50m以内だろう。しばらくしてまたポキッ。何分かしてまたポキッ。音がする位置は、少しずつ移動している。このテントの周囲を回るように。
あれはいったい何だろう?
(続く)



