テーブルを広げ、テントを張って、これでようやく今夜まともなキャンプができるようになった。周囲はまだまだジャングルのままだが、それが囲われ感になっていてむしろいい感じだ。まさしくプライベートキャンプ場といった感じ。別荘ライフではないが、自分たちだけのキャンプ場というのも贅沢だ。
自分の土地でなにをしようが勝手だが、まあ、何十年もほっておいていきなり行っても不審がられそうなので、オーナー殿はあらかじめ管理事務所にキャンプする旨を伝えておいた。そうしたら、事務所の方がわざわざのぞきにきた。こういうのって嫌がられるかなぁと思っていたが、どうやら歓迎している様子。色々と話もできて楽しかった。土地をほおってある地主が多くて、あまり活性化していないせいか、こういうキャンプみたいな使い方でも、使うだけウエルカムなのかもしれない。
こういう土地でのキャンプで困るのが、水やトイレ。幸い、両方とも事務所のを使っていいといってもらえたし、近くに温泉施設があるからオフロも困らない。そこらのキャンプ場に勝るとも劣らない環境だった。
夜は、オーナー殿のおごりで買ってきた肉を焼肉にして腹いっぱい食べた。両方ともお酒が飲めないのが残念だが、コーヒーやらジュースやらを飲みながら案外くつろぐことができた。キャンドルだけのほのかな明かりのほかは、夜の闇につつまれる。見上げれば、東京では望めない満天の星空。こういうのって忘れていたなぁ。夜の野外の寒さも心地よい。いいキャンプができた。――ん? 別荘ライフのはずだったよな???
(続く)



