先週、wowowで007一気6本放映! があった。ショーン・コネリーの「ロシアより愛をこめて」、ジョージ・レーゼンビーの「女王陛下の007」、ロジャー・ムーアの「ユアアイズオンリー」、ティモシー・ダルトンの「リビングデイライツ」、ピアース・ブロスナンの「ゴールデンアイ」、ダニエル・クレイグの「カジノロワイヤル」の6本だ。書くだけでも疲れるんだから、まだ全部は見ていない(録画した)。
所々、つまみ食いならぬ、つまみ見をしたのだが、「ユアアイズオンリー」には特別の思い入れがあり、ある種感慨をもって見ていた。リアルタイムで007を見たのは「私を愛したスパイ」(小学校5~6年)くらいからで、「ムーンレイカー」でマイブームが炸裂し、早く次見たい! と恋焦がれて、やっと見れたのが「ユアアイズオンリー」。その時の感動ときたら!
ま、今見ると、ロジャー・ムーアは演技がくさいし、おふざけ路線だし、動きがおっさんだしで、少々興ざめだ。しかし、ラストのクライマックスは、今見てもなかなかスリルがある。
しかし、タイトルが気に入らない。原題は「For your eyes only」。それまでの007シリーズは、原題は邦題訳していたし、それがなかなか優れたものがあった。例えば「You only live twice」は「007は2度死ぬ」だし、「Live and let die」は「死ぬのは奴らだ」といった具合。
しかし、「For your eyes only」だけはどうにも訳せなかったようだ。小説では「読後焼却すべし」となっているが、これでは確かにだめだ。「007/あなたの瞳に」という案もあったそうで、僕はこれが好きなのだが、映画の内容には合わない。結局、中途半端で意味不明の「ユアアイズオンリー」になってしまって残念。
以後も「リビングデイライツ」、「トゥモローネバーダイ」、「ワールドイズノットイナフ」、「ダイアナザーデイ」などと、訳すのをあきらめてしまった感がある。昔からのファンにとってはある意味興ざめだ。
あと、テレビで初めてムーア・ボンドの1作目「死ぬのは奴らだ」を放送した時の感激もよく覚えている。例によって女といちゃついているボンドに電話が掛かる。放してくれない女に向かって「どいてくれ」というのが第一声だった。これがまたしぶくてクールな声だった。
この吹き替えを担当したのが、広川太一郎さん。先日お亡くなりになってしまった。ムーアの声にぴったりだった。他にも、宮崎ホームズで犬のホームズをあてていた。2枚目路線の一方で、3枚目もうまく、アドリブおふざけ路線で有名だが、実はあれらはすべて打ち合わせした上での演出だったのだという。DVDの関係だろうか、最近改めてムーア・ボンドの吹き替えをやっていたが、声が少しかすれ気味であった点に年月を感じてしまった。
「For your eyes only」はタイトルソングもいい。歌っているのはシーナ・イーストン。今聞いてもじんとくる。ムーア・ボンド=広川太一郎さんの声とかぶって……。



