本日も愛車CB750Kで出社。のどかで平凡ないつもと同じ朝の通勤になるかと思いきや、色々と常ならぬことが発生した…。
まずはとにかく白バイが多い。東京の編集部の前を通っている環状7号線を30分走っただけで6台の白バイを見た。うち2台は違反車を止めていたし、1台は張りこみ中。クルマの流れは決して速くはないのだが、それでもクルマもとめられていたから、みなさんも気をつけられたし。
そんな風景を見ながら赤信号で止まっていると、後ろから声がする。「にいちゃん、にいいちゃん!」
最初は呼ばれているとは思わなかったが、振り返ると100ccくらいの小型バイクに乗ってる、40前後のおっちゃんが僕を呼んでいる。自分も40前後なのにおっちゃん呼ばわりもひどいが、まあそういうことで。
「にいちゃん、ほらそこ、タイヤにクギが刺さっているよ」
「ええっ、ホントですか?」
「ほらその“120”の文字のところ。クギかなぁ? …クギだよなぁ? 何か白くなっているだけじゃないよなぁ?」
言っておきながら、しだいに自信がなくなっている様子だ。
「あとで、見てみますよ。どうもありがとう。――パンクは自分じゃ気付かないからね」
「う~ん、クギだよなぁ? チョークのあとじゃないよなぁ…」
と最後まで悩んでしまっていた様子。
ま、とにかく、このせちがらいご時勢にあって、パンクを教えてくれるなんてなかなかないではないか。そういうことを好意で教えてあげても、「ぅるせんだよっ!」などといわれそうな昨今だ。バカにされていると思うのだろうか、なんでもないことを言っているだけなのに、すぐに感情的にキレる人が多いように思えてならない。いや、バイク同士に限らず、普通の人間関係の中においてもだ。なんだろう、自分に自信がないのだろうか。だからバカにされているとかケナされていると被害妄想になるのだろうか?
とにかく、仮にパンクしていたとしても、ちょっといい気持ちになってバイクを走らせることができた。ちなみに、その箇所はココ↓
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確かに丸い跡がついているが、パンクではなかった!
本日はこれで終わらずに、第2幕が待っていた……。
それから約20分後、ノロノロ渋滞の中で止まっていると、後ろからドン、という鈍い衝撃が。別にバイクが倒れるほどではないし、身体を痛めるほどでもない。コンマ5秒ほどはなんだろうと頭が回らなかったが、ようやく追突されたのだと思いが至った。
案の定、後ろから乗用車がぶつかってきていた。別に大したことないのはわかってたが、こっちは旧車だ。パーツがでなかったら困るなぁ、と思うと少々カチンときて、ギラッと睨んで“そこへ止めて降りて来い”とジェスチャーで合図する。
降りてきたのは、少々気の弱そうな男性と、意外としっかりしていそうな女性の2人。話してみると、すぐに、あ、マジメでよさそうな人たちだ、とわかった。バイクを見ると、フェンダーがへこんだくらいで、男性も弁償しますといっているので、別に警察を呼ばなくてもよかったのだが、男性がまじめにも電話をしてしまっていた。
おいおい、免許証もっていたっけ? ヤブヘビで不携帯とられなければいいが、とこっちはヒヤヒヤ。幸い免許はしっかりもっていたが、車検証は積んでなかった(バイクは盗まれると名義変更されてしまうので)。
近くの交番からお巡りさんがやってきて、一通りの書類を書くのに約20分。その後、男性ともう一度話して、やはりこの人なら信頼できそうだと確認。けっこう人のいい僕は、このくらいのヘコミいいにしようかなと思ったのだが、なにしろ旧車でパーツがあるかわからないので、一応請求することにした。
事故でバイクは傷んだし、余計な時間がとられてしまったが、ものすごく嫌な気持ちになったということもなければ、怒っているということも全然ない。むしろ、誠実な対応をしてくれて気持ちがよかったな、と思った。
やっぱり世の中、相手を尊重する気持ちが大事なんじゃないかなぁ。ちょっとした好意とか、相手の迷惑を考える気配りとか。そういうことがない殺伐とした人間がはびこる環境――確かにキレたくもなるよ。でも、まずは自分から。パンクを教えてくれたおっちゃんやら、誠意を持って対応してくれた若夫婦など、いい人もいるんだ。そういう人たちと出会えると、もう少し寛容になってもいいかな、と思えてくる。



