今日もいらないFAXがくる。そのまま捨てるのがもったいなくて、チョキチョキと切って、はい、メモ用紙8枚出来上がりっ......。
もったいない世代なんだろうか、それとも性格か?
昭和の世代、それも高度成長期以前の時代に幼少期を過ごした僕らは、こういう感覚が根底にある、染み付いているのだと思う。みなさんはどうだろうか?
"高度成長期"ということは、裏を返せばまだ社会が成長していない=まだまだ貧しい社会ということで、おそらく1970年前後を指すのではないか。以前にも触れたまさしく『ウルトラQ』の時代背景で、あの映像からも発展していく日本と、一方で貧しさが普通に残る日本の姿がうかがえる。
そんな時代に社会現象にまでなったのが『日本沈没』だ。発刊、映画化ともに1973年。当時まだ小学生低学年だった僕は、小説こそ読まなかったが、映画、そしてテレビドラマで大災害の映像に触れ、かなり怖い思いをした。自分たちが死んじゃうんじゃないかという恐怖を感じた最初だったように思う(テレビ版の五木ひろしが歌った主題歌はいまだに覚えている。これも切ない歌だった......)。
作者としては、成長を続けていく日本に対して、なんらかの警鐘をならす意図があったのではないか、と今になると思える。どんなに右肩上がりを続けても、慢心があるとあっという間にすべてが沈んでしまうかもしれない、と。
実際、いま日本は沈みそうだし、ギリシア、EU、アメリカにしたってそう。バブルと民主化を抱える中国だって、この先はわからない。
また、『日本沈没』の中の描写に、当時はそんなばかなと笑われたが、阪神淡路や東日本の地震などで現実として起こり、くしくも正しかったと証明されたこともあるという。作者の先見の明といおうか、周囲や既成概念にとらわれずに自分を貫き通すというところが、改めて確かとなった。
ここのところ続けて、昭和を代表するような方々がなくなっているように思うが、確かにもうそういう時代になっているんだな。

