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2008年12月18日

それでも僕等はレースを走る

ホンダのF1撤退の発表の後、まるでつられたように
他の自動車メーカーもレース活動の休止を発表し、
自分の想像を遥かに超えたレベルで業界が良くない方向に
向かっているのだと思った矢先…

自分の周囲にまで、その悪影響が降りかかって来てしまいました。

来年、ホンダはF1を撤退するだけでなく、国内二輪ロードレース及び、
モトクロスのワークス・チームの活動を休止させるという話を、
このジャンルの信用のおける人物から聞きました。

先月23日、自分も出走した茨城県で行われたモトクロスのレースには、
http://photohunter.fc2web.com/08iba2.htm
メインイベントのオープンクラスに、ホンダのワークスチームの
選手も参加し、プロの選手らしい「横綱相撲」を演じ、2ヒート制の
レースを見事に制し、レース後の表彰式では、
「来年もホンダと供にモトクロスを盛り上げたい」
と、トッププロとしての来季への意気込みを語っていました。

ですが、ホンダのワークスチームの「一時解散」となれば、
前述の選手も解雇、来年の全日本モトクロスのシリーズ戦には、
「HONDA RACING」のロゴの入った、赤い大きなトラックも姿を
見せないと言うことになります。

これはプロ野球で言えば、セリーグからジャイアンツがいなくなって
しまうのと同じような事態で、日本のモトクロスに国内の4メーカーの
ワークス・チームが参加するようになって30余年、初めての
事だと思います。

こういった受け入れ難いニュースばかり飛び込んで来る中、
自分はある友人の事が気になっていました。

DAYTONAの誌面でも度々紹介されている、
アメリカのストックカー・レースを戦うレーシングドライバーの
尾形明紀選手。http://www.akinoriogata.com/

十代の頃、彼もモトクロスでレースの世界に入り、
ツインリンクもてぎのダートオーバルコースで行われていた
ミジェットカー・レースで四輪に転向。チャンピオンを獲得すると、
アメリカに渡り、ストックカー・レースを走り始めました。

ビッグ3の屋台骨が揺らぐアメリカ…
そのアメリカで戦う彼にも悪い影響があるのではないか…
シーズンオフで帰国しているはずの彼に先ほど電話を
かけてみました。

電話の向こうの尾形選手は、いつもの彼らしく明るい声で
「おひさしぶりです!」
と話し始めてくれたので…この不安な情勢の中、来季の尾形選手
の活動に悪い影響は…?と、自分の聞きたい核心に触れると、

「大丈夫です。」
と、また明るい声で彼は答えました。

むしろ、ここ数年スポット参戦の形をとっていたのを、来年は
フルにシリーズ戦を回るために…手堅く、確実に自分のシートを
得るために準備していると言うのです。

その瞬間、自分の頭の中にもパッと一筋の光明が見えた気がしました。

今年、3年ぶりに自分もレースに出場して、
「やはりレースは何物にも替えがたい」とひしひしと感じ、
来年も一度でも多くモトクロスコースに出かけたいと思っていましたが、
尾形選手の話を聞いて、よりその思いが強いものになりました。

「レースはお金がかかるからねぇ」

訳知り顔で言う人達がいます。
そういう人に限って、クローズドコースでバイクや
クルマを実際に走らせたりした経験がなかったりします。

レースに使う車両を買って、
それを運ぶクルマもまた買って、
レースを走るためのヘルメットを買って、
専用のウェアも買って、
タイヤを替え、
部品を替え、
オイルを替え、
レース場に行く道中には、運搬車だけでなく、
レース車両のガソリンも購入、
走らせる人間にもガソリン(ご飯)を入れて、
手伝ってくれる友達にもご馳走して、
飲み水も買って、
おやつも買って、
高速道路の料金所でもお金を払って、

コースにたどり着いて、
受付で主催者にエントリー料を振り込み済み
かどうか確認してもらい、

それでやっとスタートラインに並べるのです。

アマチュアだろうがプロだろうが、
会社だろうが個人だろうが、
レースにお金がかかる事は、
「当事者」たちが一番良く分かっています。

そこまでして何故走るのか?

レースを走った後に残る

「形のない、そして掛け替えのない何か」

それが欲しいからです。

自分はレースを止めません。
自動車をテーマにした作品を作ることもやめません。
世の中の景気は悪いですが、
「死ぬほどやりたい事」が
ふたつもある自分は、幸せ者なのかも知れません。



AKINORI OGATA 2008


レースを休んでいる間も、ライセンスだけは毎年更新していましたが、今年更新した時点で自分に割り当てられたゼッケンは偶然にも「19」。尊敬する星野一義さんが好んで付けていたナンバーでした。来年も同じナンバーをもらえるように申請したいと思います。

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コメント (3)

kazu:

つい先ほど、ニュースで来年度新車販売予想台数が1978年と同水準に… 
と言ってました。

ある意味、各メーカーの“利益優先”の姿勢も少なからず影響している気がします。売れないのではなく“買いたい車”が無い現状ですから。

自分も草レース、来年はガンバリマス!

何かを得る為に。(たぶん自己満足)

TAKU:

KAZU君

買いたいクルマか…

それはバイクメーカーも同じだよね。
ビッグスクーターと、昔生産していたバイクの
車体やエンジンを流用したお安い作りのバイクじゃ、
我々はピンとこないよね。

レース、ガンガン走っちゃて下さい。
あの「屋根の無い」イカしたクルマでやるのかな?

「自己満足」

それもあるでしょう。
でもその気持ちは、実は「現場」にいた
他の人達、仲間達と「共有」しているんだよね。
それがレースの一番の喜びかな。

ブログ拝見させて頂きました!
またお邪魔させて頂きま~す!!

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2008年12月18日 21:01に投稿されたエントリーのページです。

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