2018年、最後から2番目の作例となったのが、
アオシマからリリースされたばかりのER34でした。
ER34は2ドアの前期後期がフジミから模型化されていて
BNR34に関してはタミヤ、アオシマ、フジミの競作、
と結構な人気車種でしたが、
4ドアセダンはアオシマのドリ車、
のむけんさんのURAS以外はキットが存在しませんでした。
のむけん号はオーバーフェンダーが特徴ですが、
アオシマのキットはオバフェンをボディと一体成型としており、
ノーマルには組めなかったんです。
ということで、34の4ドアは長年ミッシングリンクとして、
キット化が待望されていましたので、ようやくという感じです。
原型は実車の3Dスキャンデータをベースに制作されたとのことで、
なかなかプロポーション良好です。
同じ工程を経てプラモデル化されたプロボックスは、
まだデータ作成された方が不慣れなのか、
面表現がちょっと「?」な部分もありましたが、
こちらはそういった違和感はだいぶ緩和されました。
アオシマも、今モノづくりの方法が激変しつつある時期なようで、
実車の3Dスキャンデータベースのまだ2作目ですが、
前作のプロボックスに比較してかなりこなれた部分もあり、
今後が楽しみです。
キットは新たな試みが多い部分、
今はキットがたくさん売れないので、
バリエーション展開を考えて設計しなければならないなど、
結果として組み辛くなってしまっている部分もあります。
ひとつは別体のフロントフェンダー。
正直隙間が盛大で、しかもその隙間からボディ内部が見えてしまう、
という難点も抱えていて、僕は結局繋ぎ目をすべてシアノンで接合して、
ドアラインを彫り直す、という方法で対処しました。
もちろん、これもしなければどうこうではなく、
気にされる方はそうした方がいい、
というレベルですが。
あとはガラスの組み付けにかなり癖があるので、
ボディの塗装をする前に、
装着のシミュレーションをしたり、
擦り合わせをしておいた方が無難だと思います。
今回の作例は極力ファクトリーストック感を出すために、
フロントの車高を上げています。
ストラットの延長のみで、
スプリングは活かしてあります。
リアも車高を若干上げましたが、
スプリングを活かすと、
トーインにどうしてガタが出る部品構成なので、
固定してしまいました。
フロントマスクは、
部品の取り付け用の「接着しろ」が曖昧な部分が多いので、
水性接着剤やエポキシなどをつかって、
かなりファジーに接着しました。
ボディカラーはアスリートシルバー。
この年代の日産車に特有の、
地味でも派手でもない、なかなか捉えどころのない色調ですが、
旧8番シルバーに黒とガイアの純色バイオレットを少々添加して調色してみました。
ということで、
何はともあれ僕的には結構実車も好きなER34後期の4ドアが、
ドノーマルで作れる時代がきたことに、
アオシマに感謝したいな、
と思います。
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