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初代編集長 平野克巳の「猫の耳に大仏」湘南鎌倉便り


モデルカーズの生みの親、平野克巳氏による目からウロコの模型小噺。さぁどんな話が飛び出しますか。乞うご期待。

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2005年11月04日

1/24モペット コレクション始動

 既に各種イベントなどで試作品が展示されたり、幾つかの媒体で紹介されたりしているので、ご存知の方もおいでかもしれないが、食玩系メーカーのエフトイズからミニバイクをモデル化したシリーズが来年年明け早々にリリースされる。シリーズの名称は“モペットコレクション”MOPET COLLECTION、1/24スケールで往年の名車たちを再現したミニモデルである。モデルとなっているのは1966年/昭和41年のホンダ スーパーカブC50(初のOHCカブ)、1976年/昭和51年のホンダ ロードパルNC50、1964年/昭和39年のラビット スーパーフローS601Cの3機種、全6タイプが第1弾として発売予定だ。僭越ながらこのシリーズは企画段階から私が監修をさせていただいた。シリーズコンセプトからモデル選定まで全てに関わらせていただき、これまでの食玩とは一線を画する「新たなコンセプト」の食玩と自負している。先ず昭和の時代背景の中からそれぞれの時代に則したモデルを抜粋し、日本のミニバイクの歴史を大まかに現せるように心掛けた。続いてそれらのモデル個々に時代背景のみならず、とあるひとりの人物像を設定し物語を構築した。人物設定については名前は勿論のこと、現在の職業や生活状況、身長、体重に至るまで細かに設定している。そして、その上で、バイクとフィギュアで再現されたモデルの状況設定をストーリーとして創作した。捨て猫に向かう源さんと、それを涙で見送る少年の日の僕…個々のモデルにはそうしたそれぞれの物語が添えられている。その物語は付属のリーフレットに記されているので、是非それを読んでその時代の空気感、時代感を楽しんでいただきたい。中には実在のものも密かにちりばめられていたりもする…「しげるーっ。元気にしてるかーっっ」…あ、いやいや、公共の場所にわたくしごとを持ち込んではいけません。だうも、すんません。また、その状況設定をイラストにしたものも添えられていて、よりビジュアル的な拡がりも楽しんでいただける。イラストを担当したのは、かつてモデルカーズのMC's illustratedで素晴らしい航空絵画を描き、現在ではハセガワ、タカラなどのプラモデル・ボックスアートで活躍中の和田隆良である。ちなみにバイク本体の原型製作は市原俊成、フィギュアの原型製作は寒河江 弘と、各界の第一人者が当たっている。
 ホンダのスーパーカブとロードパルはツインリンクもてぎのHONDAコレクションホールにて実車取材を敢行し、数百枚にも及ぶ細部写真が撮影されてモデル化の参考資料として使用されている。またラビットに関しては某オーナーズクラブの協力を得てやはり実車取材を行なった。自動車ファンにも有効に活用していただけ、またコレクションとしても楽しんでいただけるよう、当初よりスケールは1/24と決定していたが、それだからこそ食玩の限界に挑戦すべく実車取材など実物に徹底的にこだわった。これくらいでいいでしょう、は禁句としたかったのである。当然、それは技術レベルにも求められ、このスケールとしては限界とも思われるスポークの細さなどを実現している。トイではなく、スケールモデルを追求したかったので、プラモデルのファンにも受け入れてもらえるだけの水準を目指した。当然、商品の体裁は塗装済み完成品であるのだが、ユーザーの好みによってバラして、削って、塗り替えることも可能な樹脂を使用しているのも特徴のひとつだ。だから、単に買って開けて楽しむだけでなく、自由に自分の世界を演出して遊んでいただきたい。ディテールアップしたり改造したり、またはディオラマ仕立てにしたり、その世界はアイディアの分だけ無限に拡がるのではないかと期待している。他に私個人の提案として改造用エッチング製スポークホイール・キットの別売りなども検討中だが、これについては検討の域を出ていない。
 食玩のお約束、シークレットも無論ある。厳密に云えば別モデルなどではないので、メーカーではスペシャルと呼称するようだ。これも小道具としてはモデルを引き立てる非常に重要なアイテムで、実物のメーカーへ取材を行なった労作である。商品形態がブラインドボックスなので恐縮ではあるが、是非このスペシャルをゲットしていただきたい。そして三丁目の夕日ではないが、良き時代、昭和のなにげない日常を懐かしく思い出していただければ幸いである。
 ちなみに第2弾も既に進行中である。車種はホンダ、ヤマハ、ホンダの3機種(それ以上は内緒っ!) モペットがあったらビッグバイクなんかも欲しいよねー、ってな声も大なり小なりあるだろう。当然である。私だって欲しい。そうしたファンの要望の声には極力応えたいと思っている。そしてエフトイズは今、本気モードで全力疾走中だ。エフトイズの今後からは目が離せない。

投稿者 平野克巳 : 2005年11月04日 22:12

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