2006年05月02日
プラモデル店店頭にて
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「タ○ヤの○作社長のご自宅物置きには古新聞と一緒に、組み立てチェーンのキットが幾つも紐で縛られて放り込んであるともっぱらの噂ですよ」
「元ぷろたあのOKVさんが組み立てチェーンを数10セット持っているって聞きましたけど」
「○藤クン情報ですけどSWASHでホワイトメタルとエッチングの別売チェーンキット発売を検討中だそうです」
(ある妄想家どもの会話/全てフィクションです)
最近はネット通販とネットオークションで事足りてしまうので、余り模型屋さんに出向く事がない。その昔は模型屋と本屋は三日に開けず通ったものだが、最近ではそのどちらともとんと縁がなくなった。仕事柄とはいえ増々パソコンの前から、自室の中から動く機会が減っている。それでも性分なのか気候が良くなって陽射しや風が心地よくなってくると、やはりじっとしてはいられない。そこで久し振りに模型屋や本屋に出かけてみた。勿論、それは口実であって、目的はそこに至る行程を楽しみたいのである。桜が散り椿が終わりツツジも盛りを過ぎ始めた昨今、目を楽しませてくれるのはフジである。見事な藤棚も良いのであるが、やはり山一面をパステルカラーに染めた光景は毎年の事ながら感嘆させられる。などと喜び勇んできょろきょろしていたら、目に虫が飛び込んでしまった。自転車やバイクに乗る人ならこれが結構キツいアクシデントである事がお分かりいただけよう。取ろうともがくほどに眼球の側面に回り込み、まるで小石が入ったようにゴロゴロと痛む。「ま、しゃーないわ。今、もう片一方の目にまで入るなんて事はあるもんでなし…」などと思った途端、入った…反対側の目にも虫が。こんな事態となる確率はそう高くはあるまい…。少年時代よりとことんクジ運の悪い私なのに、何故にこんな時だけ「ビンゴ!の大当たり」なのだっ! もはや殆どパニックである。ゴーグルかサングラスはやはり必要不可欠な装備である事を改めて痛感した。
半ば手探りで(そんなヤツはおらんやろ~)数軒の模型屋を巡った。思わず昨今のスーパーの売場を連想してしまった。妙に風通しが良いのだ。変に整然としているのだ。それはつまりは店頭在庫の数が減った事を意味している。かつてはキットが天井まで所狭しと居並び、すれ違う事も叶わなかった店内がスカスカしている。品数の多さは今や不良在庫とイコールで、デッドストックがあればあるだけその店鋪の経営状態は厳しいものとなる昨今。「その分は厳選された良いモノだけを貴方に」などとどこぞの宣伝文句のような事を言われても、やはり往時の賑わいを知る者にとっては寂しい限りではある。かねてよりプラモデルの品揃えを誇っていた玩具店も、その殆どがガンダムになってしまっていた。スケールモデルなどほんの気持程度でしかない。やはり今の子供のプラモデル離れは更に進んでいるらしい。スケールモデルを商っている模型専門店の様相にしても微妙に変化しつつある。塗料はともかくとしても、工具や材料を揃えている店が極端に減った。やはり滅多に売れもしないものを在庫しておく訳にはいかないのだろう。その分、最近では大型DIY店の各種材料の品揃えが豊富なので、はるか昔よりプラモデルと付き合っている我々にとっては格段不自由はないのだけれど…だけれど、だ。世はデフレ・スパイラルから脱却して、景気回復へ向かっているなどと宣うているようだが、ことプラモデル店の店頭を見る限りは悪循環の相乗作用は現在進行形のようにも思える。プラモデルよ、プラモデル店よ、頑張れっ!
古いキットが売れずに店頭に残っているような店は「穴場」などと言われて珍重されたものであったが、それも全国に巻き起こった絶版モデルブームですっかり姿を消して久しかった。だが、ここに来て、店頭で妙に古いキットが目立つようになっている。本当に売れ残って古いのではなく再生産品である。真新しいパッケージで懐かしいキットが幾つも復活している。ちょっと前にモノグラムが復刻版キットを大量に市場に送った事があったが、あれと少しばかり似たニュアンスが感じられた。新規金型で新製品を発売するには現在の市場はリスクが大き過ぎる。ビジネスである以上、元が取れなくては新製品の意味も価値もない。だが企業である限りは死に体で居る訳にもいかぬ。そこで過去の製品をリニューアルして引っ張り出す。言ってみれば苦肉の作である。業界は童友社(実名ご免!)のように決して絶版を謳う事なく、忘れた頃にまたそぞろ生産しては市場に出す、と云う嬉しいメーカーばかりではない。完全に生産停止、中止、もしくは終了となってしまうケースのほうが多い。いわゆる絶版である。そうした製品が最近、店頭に真新しいパッケージでちらほらと並び始めている。おおっ、フジミの1/12スカイラインGT-Rだ。アオシマからは旧イマイのサンダーバード秘密基地かあ。えーっっ。エーダイの1/72じゃーまん・みりたりい・すとろんぐ・ぽいんとだああ! ブランドマークはアリイに替わったけれど、懐かしい高荷義之のボックスアートも昔のままだあっっ。なんだか昔に還ったようで嬉しいねえ。まあ業界的には余り好ましい状況ではないのだろうが、古いキットをこよなく愛する私にとってはありがたい。何しろプレミア付きのオークションで購入するより遥かに気分が良い。それにユーザー層の世代交代もあって、'60~'70年代を知らぬ世代にとっては新鮮で、新製品キットと事実上は変わらない訳だ。まあキットの中身には時代を感じずにはいられないものも多いが…。ともかく絶版キット花盛りになれば、プラモデル店店頭にも「昔取った杵柄」のオールドルーキーたちが戻って来るやもしれぬ。プラモデル人口減少に歯止めがかけられるなら何でもアリだ…そりゃ暴言か…。
投稿者 平野克巳 : 2006年05月02日 18:42
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