オートトップニュース特集ブログショッピング自動車図鑑雑誌サイトホビダストップ

« 2005年7月 | トップ | 2005年9月 »

2005年8月

2005年8月27日

★フェラーリ イン ザ バブル 第6回 スーパーカーセールスマンの告白③

(前回からの続きです)

 僕たちの買えるスーパーカーは!?

 投機目的のスーパーカーブームとはいえ、なかにはもちろんクルマが好きで好きで、という人もいる。
 これは昨年の初夏の話だ。静岡のある会社員の人が、「どうしてもフェラーリが欲しい」と言ってきた。一生懸命貯金して1千万円つくったという。私はなんとかタマを探し、88年式の328を1100万円で納めた。彼は長年の夢がかなったと非常に喜んでくれた。
 その328は、半年後の今、1800万円に値上がりしてしまっている。
「ホントにいいときにお買いになりましたね」、私がそういうと彼は深くうなずいた。でも売る気はないんでしょうと聞くと、彼は「もちろん売る気なんかありませんよ」と答えた。今売れば儲かることは間違いないが、おそらくもう二度とフェラーリを手にすることはできなくなってしまうのだから。
 もし、この静岡の会社員さんのように、大金持ちではないがどうしてもスーパーカーが欲しいという人がいたら、私は84年式のフェラーリ308GTB/Sのクワトロバルボーレ(4バルブ)をお勧めしたい。これなら328とほぼ同じ性能だ。今なら1400万円ほどで買うことができる。
 その場合、走行距離5万キロ以内の欧州仕様にすることだ。5万キロを超えるとトラブルがドッと出るケースが多く、また北米仕様は過剰な装備(バンパーなど)が多いし、経験から言ってトラブルも多いのだ。
 その他、具体的なガイドとしては、諸経費がバカにならない。取得税5%と消費税3%(中古車の場合)など。そして保険代だ。対人や対物はフェラーリだからといって変わらないのだが、問題は車両保険だ。目安としては、2千万円のクルマで年間150万円と考えてもらうといいだろう。だから84年式の308で100万円程度。これは一般の人にはキツい数字だ。私としては、車両保険はかけなくてもいいのでは、と思う。
 たとえフェラーリでも、板金修理の値段は国産車と変わらない。もちろん良心的な修理工場と懇意にしっておいたほうがいいが。
 ただし、ファイバーボディやオールアルミのスーパーカーとなるとそうはいかない。大変なお金がかかってしまう。その点308/328はスチールボディだkら大丈夫だ。
 いちばんトラブルが出やすいのはミッションだろう。ミッションは丁寧に扱った方がいい。
 オーバーホールは、ミッションで約75万円、エンジンで約150万円程度。クラッチ交換は25万円くらいだ。カウンタックのように100万円もかからないのが嬉しい。
 フェラーリはイタリアン・スーパーカーの中でも最も故障が少なく、丈夫で、整備性もいいクルマだ。それでもやはりデリケートではある。国産車のようにはいかない。つい先日も、私の仕事仲間が痛い目にあってしまった。
 328を2台、野外駐車場に置いておいたところ、朝起きたら雪が積もっていた。あわてて移動しようとエンジンをかけたら、寒さで凍り付いていたコックドベルトがスリップし、バルブタイミングがずれ、2台ともエンジンをパーにしてしまったという。さすがに屋根付き駐車場くらいは必要、というこことだ。(以下次回)

投稿者 MJブロンディ : 2005年8月27日 11:31

2005年8月20日

★フェラーリ イン ザ バブル 第5回 スーパーカーセールスマンの告白②

(前回からつづく)

 ポルシェ959が約9千万円。それではフェラーリはどうか?
 フェラーリの最高峰F40(正式価格4500万円)は、今のところ2億3千万円前後のプライスで取引されている。正規代理店への入荷は遅れており、何年待つかわからないほどだ。
 外国のディーラーは、フェラーリ本社からF40を売ってもらうために5~6台の“抱き合わせ”を呑んでいると聞く。412とかモンディアルとかをまとめて仕入れるわけだ。ちょうど任天堂の『ゲームボーイ』を扱う問屋のように。日本の正規代理店はそれをしていないために、本社から入ってくるタマが遅れているのだと聞く。
 では、我々が扱っているF40はどこから来るのか。一度、欧州のディーラーに卸したものを流してもらっているのである。だから当然プレミアムがつき、2億円もの値段になるわけだ。
 テスタロッサも状況は厳しい。F40人気で生産量が落ちていることもあり、正規輸入だと3年待ちといわれている。2300万円のテスタロッサが、並行輸入だと4500万円。すでに生産が中止された328も、新車は2200~2300万円ほどになっている。やはり異常な状況と言わねばならないだろう。(以下次回)

投稿者 MJブロンディ : 2005年8月20日 09:44

2005年8月13日

★フェラーリ イン ザ バブル 第4回 スーパーカーセールスマンの告白①

(前回よりつづく)

☆ スーパーカーセールスマンの告白[後編]
   投機熱による異常な高騰、現代スーパーカー事情
     (週刊プレイボーイ 1990年2月27日号掲載)
                       
                          スーパーカー販売業 鞍和彦


 2億円を超えたF40

 先週は、私がかつて「スーパーカーの聖地」といわれた『シーサイド・モーター』も営業をしていた頃の話をした。今週は、第2次スーパーカーブームといわれている現在の状況についてお話しよう。
 それは、つい昨年の暮れのことだった。お客さんの紹介で、神戸のある不動産屋さんから電話が入った。
「投機の目的でスーパーカーを考えています。なにか適当なクルマはありますか?」
 ご存知のように現在、フェラーリの生産中止モデルなどは驚くべき値上がりを見せている。だからスーパーカーを投機だと考える人も少なくないのである。
 私はその人にポルシェ959を勧めた。959は現在8千万~9千500万くらいの値段がついている。
「959は値上がりしますかね」
 そう聞かれて私は、「上がるでしょう」と答えた。するとその人はさらにこう言った。
「では、日本にある959が全部欲しい」
 これには私もびっくりした。今、日本に959は20台ほどあるといわれている。いくら私でもそのすべてを集めるわけにはいかない。私はとりあえず手配できる限りの台数――合計3台をまとめてその人に売ったのだった。
 その後さらに2台追加があり、現在その人は5台のポルシェ959を所有している。が、その5台は乗られもせず、誰の目にも触れることなく東京の某所に静かに保管されている。ただひたすら値上がりの日を待って。(以下次回)

投稿者 MJブロンディ : 2005年8月13日 13:09

2005年8月 6日

★フェラーリ イン ザ バブル 第3回 いかがわしい男

 私は89年暮れから90年初頭にかけて、池沢さとし先生の紹介で鞍氏にインタビューし、当時私が所属していた週刊プレイボーイ誌に、『スーパーカーブローカーの告白』という記事を執筆、2回にわたって掲載した。
 インタビュー当日、ポルシェ911ターボルックで乗り付けた鞍氏は、恐ろしいほどいかがわしい風体で、池沢先生の紹介でなければ、どこかの詐欺師かイカサマ師だと思っただろう。
 取材は、当時自由が丘にあった鞍氏の自宅兼事務所で行った。鞍氏のキャステルオートは現在、横浜に立派なメンテナンスガレージ兼ショップを持っているが、当時はブローカー一筋で、「ショールームなんて維持費がかかるだけですから、必要ないんですよ」とうそぶいてニヤリとしものた。
 『スーパーカーブローカーの告白』は、前編は横浜シーサイド・モーター時代の思い出話。そして後編が、当時の異常なスーパーカー投機熱についてだった。
 その「後編」を、ここに再録することにする。(以下次号)

投稿者 MJブロンディ : 2005年8月 6日 16:29

« 2005年7月 | トップ | 2005年9月 »