
このティーポでは珍しく(というかティーポ創刊以来、今のところ唯一かも)アメリカン・マッスルカーが特集されている。そしてこの特集の締めくくりとして、福野礼一郎氏がひとつのアメリカンV8エンジンにまつわる話を書いてくれていた。1980年代初期、デトマソ・パンテーラで市販車最高速度記録に挑戦した男の話だった。これが、福野氏がゲーリー・アラン・光永について語った最初ではないかと思う。2ページに満たないものだったが、パンテーラに搭載されたシボレーV8エンジンがチューニングされていく過程を理論的に、そしてそのチューニングにすべてを注ぎ込み、あっけなく散っていったゲーリーの姿をドラマティックに記したこの記事は、私の胸を熱くしてくれた。おかげでこれ以降パンテーラが好きになり、そしてゲーリーの残像をも追いかけるようになってしまった。この話についてはもっと語りたいが、それはまた別の機会で。



