「デジラチェ」って?

 KTC(京都機械工具)から画期的な新製品が発表されました。その名も「デジラチェ」。実はこれ、電子式のトルクレンチなのです。トルクレンチはハンドツールとは言っても計測器の側面を持ち、信頼できるものは非常に高価でした。そのため、カンに頼ったトルク管理は危険と知りつつも、オイル交換後のドレン・ボルトの締め付けなどは手の感覚で「キュッ」と締めていた方も多いのではないでしょうか?

増加するトルク管理の必要性

 最近では軽量化のためにエンジンはもとより、バイクや車のあらゆる場所にアルミやプラスチックなどの比較的柔らかい素材の採用が進み、軽作業であってもトルク管理しなくてはならない個所は増加する傾向にあります。つまり、カンに頼ったトルク管理では危険性は増すばかりという事態なのです。

優れた操作性と精度

 今回販売されるこの製品は、多機能ゆえに高価格商品であった電子式トルクレンチをパーソナルユースを視野に入れて開発したもの。しかも、デジタルトルクレンチとしては最小で扱いやすいサイズ。通常作業ではラチェット・ハンドルとして使用しながらトルク管理することも可能になっています。  「デジラチェ」の優れた点はサイズばかりではありません。締め付けトルクは音と光でチェック。しかも目標トルク設定なしで締め付けトルクをリアルタイム表示する「計測モード」と、目標トルクを設定できる「プリセットモード」を搭載し、使い勝手も十分考慮されています。さらに、「プリセットモード」では最大5件までメモリー登録が可能で、頻度の高い作業や繰り返し作業にはとても便利。尚、「デジラチェ」の測定精度は±3%以内でISOの国際基準(±4%以内)をクリアしている本格派です。

転ばぬ先の杖

 ネジ山を崩すとトルクレンチの価格よりもずっと高くつく部分は多いはず。転ばぬ先の杖ということで検討されるのは如何でしょうか?正式な価格などはまだ発表されていませんが、KTCは下記5種類のラインナップで9月の発売を予定しているようです。
型番 測定レンジ ソケット

GWE3-080

12N・m~60N・m

9.5sq.

GWE3-085

17N・m~85N・m

9.5sq.

GWE4-085

17N・m~85N・m

12.7sq.

GWE4-135

27N・m~135N・m

12.7sq.

GWE4-200

40N・m~200N・m

12.7sq.


●協力:KTC 京都機械工具(http://www.kyototool.co.jp/)
●記事制作:ホビダス編集部

如何です?スーパースポーツ

 弊社のガレージにはオートバイ関係の書籍・雑誌の取材で、さまざまなオートバイが運ばれてきます。国産、外車、大型、小型、オンロード、オフロード、最新型から絶版車まで。

 ホビダスとしても最近のスーパースポーツを味わうべく「クラブマン」編集部から1台借りて乗ってみることにしました。

CBR1000RR !!

 クラブマンの編集部から渡されたキーは、最新型のCBR1000RR !!しかも172馬力のフルパワー仕様。取り回しで異様に軽いと感じる車体に図太い排気音。179キロの車体重量に対して172馬力という数値はこの手のマシンを乗り慣れている方にはその意味がお分かりでしょう。借り物ということもありますが、あまりにもアクセルに対して敏感に反応するエンジンはクラッチを適切に合わせることすら難しいと感じたほど。タコメーターの針は正しく「跳ね上がる」という表現がぴったりです。

誰でもわかる車体の進化

 それにしても、最新のスーパースポーツは速い!スピードは「出している」のではなくて、「出てしまう」という感じです。最新技術でマネジメントされているエンジンは極低回転でも十分に使えるのですが、なにぶん172馬力。どちらかというとパワーを「使いこなす」というよりはパワーを「制御する」ことが市街地ではライダーの仕事の中心となってしまうようです。

 一方、高速道路では少しばかりアクセルを開けることが出来るので、このバイクの設計のスゴさがよく理解出来ます。パワーがパワーなだけに中々「全開」とは行きませんが、乗れば乗るほど車体とブレーキの進化には驚くばかり。もしかしたらエンジンのハイパワー化よりもこちらの分野の進歩の方がユーザーにとってはメリットが大きいかもしれません。鉄の塊に跨っているかのような剛性を保つフレームと、レーサーと同じように「指1本」で十分な効きを示すブレーキ。エンジンのハイパワーを余裕で受け止める車体設計と装備であることは誰でも実感できることでしょう。また、このバイクにはHESDと呼ばれる電子制御式のステアリング・ダンパーが仕込まれていますが、その存在すら気づかないほど自然なダンパー制御がなされていたということはまったくもって驚きです。

乗りやすい172馬力

 ということで、最近の「スーパースポーツ」ですが、172馬力のフルパワー仕様であっても、余裕のある車体設計と装備のおかげで意外にもトータルでは乗りやすいものでした。最近は「リターン・ライダー」も多いと聞きます。流行のビッグ・スクーターも確かに「リターン・ライダー」の選択としては良いのですが、パワーだけではなくそれに見合った設計がなされている現代のスーパースポーツ、やはり素晴らしいですよ。皆さんも如何ですか?1台。

詳しいスペックやインプレッション等は・・・

 このバイクの詳しいスペック、インプレッションなどは「クラブマン」誌No.231号をご覧ください。


●記事制作:ホビダス編集部




カワサキKX250 2006年モデル登場

top.jpg  カワサキから、2006年モデルの2ストモトクロッサーが発表されました。


 今回、発表されたのはKX65、KX85、KX85-II、KLX110、KX125、KX250、の6機種です。2006年モデルとして、これらのマシンには多岐に渡るに改良が施され、確実に戦闘力がアップしています。それではKX250を例にとって見てみましょう。

 AMAスーパークロスにおいても、J.スチュワートが今年初優勝を飾るなど、世界中のモトクロスフィールドで常にトップ争いの活躍を見せるカワサキKX250。戦闘力の高さは言うまでもありません。昨年のフルモデルチェンジによって、2ストロークマシンの極限までパフォーマンスを高めたKX250ですが、2006年モデルでは、さらなる高みを目指して、エンジン等に改良が施されたようです。下記はカワサキモータースジャパンが発表した技術資料を抜粋したものです。

【2006年モデルの改良点】

クランクシャフト 左:05モデル、右:06モデル

KIPSカバー 左:05モデル、右:06モデル

キックスタータ 左:05モデル、右:06モデル

ウォーターポンプ 左:05モデル、右:06モデル




エンジン改良点
・リードバルブの形状を変更した事で第3ポート部分の掃気効率の向上を図り、低回転域でのアクセルレスポンスを向上させています。
・新形状のインペラを採用し、冷却クーラントの循環量を増加させることで、高回転域および過度回転域でのエンジン性能を向上させています。

シャシー改良点
・リヤサスペンションには、高速走行時と低速走行時、それぞれの領域でより的確なサスセッティングを可能とする、2系統の圧側減衰調整をもつショックアブソーバーを新採用しています。
・フロントフォークには1体式のプラスチック製スリーブ(従来は2ピース)をフォークインナーチューブ内部に装着した分離加圧フロントフォ-クの採用によって、主に圧縮時のサスペンション作動を向上させています。
・ハンドルバーにはアルミ製のレンサルバーを採用し、軽量化をはかりました。
・前後ブレーキディスクのデザインをペタル(花弁)形状に変更し、軽量化を図るとともに、ブレーキパッドへの泥などの付着を減少させることによって、より効率の高いブレーキ性能を実現しています。
 

 

06シリンダー

リードバルブ 左:05モデル、右:06モデル

クラッチ 左:05モデル、右:06モデル

サイレンサー 左:05モデル、右:06モデル

 


その他
・1次ギヤの締め付けには、従来のサークリップの代わりにキー+ロックナットに変更し、メカニカルノイズを低減しています。
・ピストン形状に変更を加え、スラップ音によるメカニカルノイズを低減しています。
・サイレンサーの前後長を約50mm 延長、幅も若干拡大して、騒音規制への適合をはかりました。また、耐劣化性に優れたロングウールファィバーを新採用し、メンテナンスの手間を低減させています。
・キックレバーの形状を変更し、強度と耐久性を向上させています。
・KIPS には従来のガスケットの代わりに0リングを採用して、密閉性を向上させるとともに、スプリング長も若干延長したものを採用しています。
・エンジンヘッド部分の締め付けには、従来の銅ガスケットの代わりに銅メッキを施したスチール製ワッシャーを採用。密閉性を向上させています。
・2トーンカラーのシート生地には、ニューグラフィックを採用しています。

スペック

KX250
SPECIFICATION(赤文字は'06の変更箇所です。)
車名(通称名) KX250
型式 KX250R
全長x全幅x全高 2,185mm×815mm×1,265mm
軸間距離 1,480mm
最低地上高 340mm
シート高 965mm
キャスター/トレール 26°00' / 105m
エンジン種類/弁方式 水冷2ストローク単気筒 / ピストンリードバルブ
総排気量 249cm3
内径x行程/圧縮比 66.4mm×72.0mm / 10.2(高回転時)・8.9(低回転時)
最高出力 42.8kW(58.2PS)/9,000rpm
最大トルク 50.5N-m(5.15kg-m)/8,000rpm
始動方式 プライマリーキック
点火方式 CDI
潤滑方式 混合(32:1)
ミッションオイル容量 0.85L
燃料供給方式 キャブレター KEIHIN PWK38S(K-TRIC)
トランスミッション形式 常噛5段リターン
クラッチ形式 湿式多板
ギヤ・レシオ 1速 1.800(27/15) 
2速 1.437(23/16) 
3速 1.176(20/17) 
4速 1.000(21/21) 
5速 0.869(20/23) 
一次減速比 / 二次減速比 3.000(63/21) / 3.923(51/13)
フレーム形式 セミダブルクレードル
懸架方式 テレスコピック(倒立・インナーチューブ径48mm) 
スイングアーム(ニューリンク・ユニ・トラック) 
ホイールトラベル 300mm 
310mm 
タイヤサイズ 80/100-21 51M 
110/90-19 62M 
ホイールサイズ 21×1.60 
19×2.15 
ブレーキ形式 ペタル(花弁)形状シングルディスク 250mm(外径) 
ペタル(花弁)形状シングルディスク 240mm(外径) 
ステアリングアングル (左/右) 42°/ 42°
車輌重量(乾燥) 97kg
燃料タンク容量 8.2 L
乗車定員 1名
発売予定日は2006年7月1日。メーカー希望小売価格63万9450円(税込)