ハイテク船外機ヤマハ「F250A」
ボートに乗らない方にはなじみの薄い話題かも知れませんが、最近の船外機(ボート用エンジン)の高性能化には目を見張るものがあります。今回は、期待のハイテクエンジンであるヤマハ「F250A」を例にとってその高性能ぶりを見てみたいと思います。開発の背景
2ストローク並みの軽量・コンパクト化
吸気系統・排気系統のレイアウトを反転させた構造の「バンク内排気システム」を採用。さらに細部に渡るレイアウトや部品の見直しを行い、ヤマハの同馬力2ストロークモデルに匹敵する軽量・コンパクト化を実現しています。高い動力性能
吸気バルブの開閉タイミングをエンジンの回転数に応じて変化させる「可変バルブタイミング機構」を採用。全開出力を損なうことなく2,000~3,500rpmの中低速域におけるトルク性能を大幅に向上させています。また、低速から高速に至る全域において精密に吸気制御できる「電子シングルスロットルバルブ」を採用し、燃焼効率の向上、最適化を図り、高いスピード性能と優れた加速性能を両立させています。燃料経済性、静粛性の向上
フューエルインジェクターの小型化と最適配置化の実現、および「電子シングルスロットルバルブ」の採用で、燃焼効率が向上。動力性能に加え、燃料経済性が大きく向上しています。また、メカニカルバランスに優れていることに加え、「大型吸気サイレンサー」、「ラビリンスエギゾースト」、「ウォーターシールドエギゾースト」などの採用により、非常に静かなエンジンとなっています。高レベルの環境性能を実現
ピストンとシリンダーの間からもれた未燃焼ガスを再度、完全燃焼させる「ブローバイガス再燃焼システム」の採用に加え、燃料から発生したベーパーを大気中に放出することなく回収し、燃焼させる「クローズドフューエルベーパーシステム」を採用し、環境性能を向上させました。また、本体を構成する部品の90%以上(重量比)がリサイクル可能な材料で構成されています。以上のように、まるで自動車のエンジン顔負けの設計、各種デバイス搭載により、マリン用エンジンも大きく進化を遂げています。海とかかわりの深い我々日本人としては、特に環境性能の向上にはこれからも期待したいところです。
●記事制作:ホビダス編集部 渡辺
●ヤマハ発動機


