酷使するためのリール

 リールを購入する場合、「ドラグ性能などを考えるとリールのグレードは落としたくない。かといってステラ程の高級機である必要はない。」と考えるアングラーは多いのではないでしょうか?実際には「ステラ」のような高級機が高級機たる性能を発揮する場面がないわけではありませんが、名の通ったメーカーのリールは全てのグレードにおいて一定の品質を保っていて、結論的にはどのリールを購入してもほとんど間違いなく魚を釣ることが出来ます。
 しかし、リールはロッドと違い、ほぼ例外なく価格と性能が正比例している製品です。それぞれのメーカーの特徴や違いはありますが、「高いリール=良いリール」という図式が概ね成り立ちます。そうなると逆に、一体いくらのリールを買えば良いのか迷ってしまいますね。

酷使するにはちょうど良いリール

 必要にして十分な性能を持ち、スペックからすればお買い得、酷使するにはちょうど良いリール。その一例として、最近になってやっと市場に十分に供給され始めた感のある、シマノの「ニュー・ツインパワー」があげられます。と言っても、実際にはなかなか高級感のある仕上げで、ラフに扱うには少々気が引けるのですが…。
 実釣での十分なテストの結果、「ニュー・ツインパワー」は回転性能、ドラグ性能、シマノの美点である上質な操作感、高級感のある仕上げなど、ほぼ全ての点において高いレベルを達成しています。「ステラ」に搭載されているステンレス一体成形の「SR-ワンピースベール」も採用されたので、前モデルに存在したベールの僅かな段差が気になっていた方には、もはや「ニュー・ツインパワー」を買わない理由は無くなったと言えるのではないでしょうか?

ステラ譲りのスペック

 全ボールベアリングに錆に強いA-RB採用、リジッドサポート・ドラグ、SR-ガードフィン、SR-3Dギア、SR-ハンドルなど、予想通りステラから多くのスペックを移植され、十分な性能を実現しながら「ステラ」の半額前後で購入できるこのリール。ベアリングの数を性能の絶対基準としない実釣派のアングラーにとってはなかなか魅力的な存在と言えるのではないでしょうか。

シマノ
●記事制作:ホビダス編集部 渡辺

防錆技術で釣りが変わる

 釣りをする方にとっては常識的なことになりつつありますが、ここ数年でリールの耐久性がかなりアップしました。使用状況にもよりますが、かつては釣行後のメンテナンスを怠ると、いかに高価なリールであってもハンドルを回すたびに「ゴロゴロ」と不快な感触が発生して、釣り場での集中力に大きな悪影響を与えていたものです。ところが最近は状況が大きく変わりつつあります。

ベアリングの常識が変わった

feb_1.jpg シマノが採用する「A-RB(アンチラストベアリング)」

ボールベアリングにシマノ独自の表面被膜処理を施し、既存ステンレスの10倍以上という驚異的な耐久性を持つ。その驚くべき耐腐蝕性が初期性能を永く維持し、長年にわたる滑らかな回転性能と心地よい使用感をもたらす。
Image2.jpg ダイワ精工が採用する「防錆ベアリングCRBB」

今まで非常にサビの発生しやすかったボールベアリングについて、防錆性能を飛躍的に高めた。ダイワ社内基準による耐塩試験の結果でも全くサビが全く出ていない。驚異的な性能だ。

 金属の表面処理(改質)技術の進歩のおかげで、「ゴロゴロ」の大きな原因のひとつ、「錆」の発生がかなり抑制できるようになりました。特に、リールの内部に多数存在する軸受け部に仕込まれたベアリングは、耐久性向上のために硬度を上げると、今度は錆びやすくなるという非常に難しい問題を抱えていたので、ある程度のところで妥協せざるを得ない部分がありました。ところが、錆の抑制が可能になったことで、近年発表された防錆ベアリング採用のリールはどれもかなり耐久性が向上しています。もちろん、リール内部で発生する不快な感触の原因は、避け難い各部の磨耗等他にも存在しますが、それでもトータルな耐久性、気持ち良く使える状態の持続性という意味では大きな向上と言えるでしょう。

マグネシウム素材

ppreairitp01.jpg マグネシウム素材(合金)を使用したリールの一例

左:ダイワ精工の「トーナメント・エアリティー2500」
右:シマノの「ステラ2500S」
Image3.jpg

 軽量ではあるけれど、非常に錆に弱いとされているマグネシウム素材(合金)などもリールの軽量化のために使用されるようになりました。海水に触れていると、一般的なステンレス素材はいずれ錆びてしまいますが、その海水に触れる可能性の高いリールの部材として、よりデリケートなマグネシウム素材(合金)の使用が可能になったのも様々な金属の表面処理(改質)技術の賜物です。そのため、かつては考えられなかったほど軽量なリールも作られるようになりました。竿の軽量化も進んでいるため、竿とリールをトータルで考えれば飛躍的な軽量化が進んだと言えるでしょう。軽量化は感度にダイレクトに影響してくる部分でもありますから、微細な魚信が感じ取れるようになったと実感しているアングラーの方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。

いざ、フィールドへ!

 モデルによってはリールの水洗いも手軽に実施できるようになりました。ガンガン使って手軽にメンテナンス。ベテランの方もビギナーの方も、お気に入りのリールを使い倒してどんどん腕を上げようではありませんか。

「スポーツアングラー」創刊です

sport-angler.jpg

待望のソルトウォーター・スポーツフィッシング・マガジン

 6/21、「スポーツアングラー」がいよいよ創刊です。 その内容を一部ご紹介しますと・・・

●発刊記念ボート・フィッシング対談
北方謙三x高橋哲也
「だから、ボートフィッシングがやめられない」
●ボートシーバス・スタイル 東京湾vs.博多湾
●ボートシーバス 魚群探知機のパーフェクト・テク
●与那国。ビッグゲームをスピニング・タックルで
●SWフライの気軽な冒険①東京湾のスズキ、メバル
●佐藤文紀の根魚道 ①夏の根魚釣り研究
●連載 ボートフィッシング講座 第一講「ボート釣りに定石はない」
●ボートフィッシングの真実 ①はじめまして、高橋哲也です。
●レジェンド&ヒストリー シマノ製リール
 等など、個性的で、これまで無かった切り口の記事が満載です。どうぞ「スポーツアングラー」にご期待ください。

アナタの足元に・・・

 大型河川や運河にもシーバスの群れが入ってきていますね。「スポーツアングラー」でテンションを高めて、フィールドに出かけませんか?もしかしたら貴方の足元に「大物」が潜んでいるかもしれませんよ。