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2009年01月 アーカイブ

2009年01月06日

【HIGH ROCK ジーンズ】5ポケット・ストレート

皆様、もう今月号のティーポをお読みいただけましたでしょうか?
いよいよ Corso Tipo で販売を開始したハイロック・ジーンズ。

雑誌の記事の中では掲載しきれなかったことを、ここで細かくフォローしようと思いまして、
しばらく時間をかけつつ連載していきたいと考えております。

ハイロックの高岩さんと知り合った経緯だとか、
いったいなぜクルマの雑誌なのにジーンズを扱うことになったのかだとか、
なんてことを詳しく書いていくことから始めようかと思ったのですが、
まずはジーンズそのものの魅力を、余すことなくお伝えしたいと考えました。
本に掲載した写真は小さいし、そのあたりからお伝えしますね。

まずは永世定番とも言える、ハイロック・ジーンズの5ポケットデニム・ストレート。
価格は1万7640円。正直安くはない価格です。でも、高くはないと思いました。
これから詳解するディティールは、ティーポ本誌とダブる部分があります。
が、やはりそこが今回ジーンズを取り上げた理由、ハイロック・デニムの命ですので、
再掲載することをお許しください。

ハイロック・ジーンズと他のジーンズとの違い、それはどうすれば分かるのか? 
一番分かりやすいのは、今、あなたがはいているジーンズと比べることでしょう。
ボクも自分がはいているものと比べてみて、その違いに驚きましたから。

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まず、全体を眺めてみてすぐ分かるのは、色落ちのリアルさですよね。
普通、色落ちは、段差のついた板の上にジーンズを置いて、
電動ヤスリみたいなので削って落とすわけですが、
それだとどうしても色の落ち方に立体感が出ない。
そりゃ当たり前ですよね、普通は何年も時間をかけてやることを、
電動ヤスリを使って一瞬で作ってしまうわけですから。
もちろん、布自体、通常のデニムの 1.2〜1.3 倍ほど目を細かく設定しています。
さらに、特殊な加工を施して、柔らかい手触りを可能にしています。
だから基本的に丈夫だし、あぐらをかいて立ち上がっても
極端にヒザが出たりしません。それだけでも「すごい!」と思わされてしまいます。

デニムの世界では、布の風合いに拘りたいってのが第一にあって、
何十万円もするヴィンテージ・ジーンズを買う人たちがいるわけですよね。
でもそれは非現実的なので、僕らは「ヴィンテージ風」ってヤツを買うわけです。

15.jpg

見ていただければ分かれると思いますが、ハイロックのデニムは、
不思議なことに「色落ち」は立体的なんです。
もちろん、何年も履いて「色落ち」をしているわけではありません。
でも、他のデニムみたいに一瞬で「色落ち」をしているわけでもないんです。

その作業や工程にある秘密は教えてもらえませんが、人の手と時間をかけて、
こういう風合いを出すように工夫しているんだそうです。

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ポケット周りや縫い糸も、こんな感じになっています。
他の5ポケットでも、似たような感じでアタリがありますが、
少しずつ異なっています。なぜか?
それは1本1本手作りだから。
この風合い、一度手にしたら他のデニムが安っぽく見えてしまうかもしれません。

縫製。元々高岩さんは縫製からこの仕事を始めたわけですから、そこら辺のコダワリ
(コダワリというと高岩さんは「当たり前のことを当たり前にやってるだけですから」
といい顔をしないですが)は凄い、の一言です。

まずはフロント部分。

06.jpg

あなたのデニム、ボタンホールの下の縫い糸、ちゃんとチェーンステッチですか?
腰回りは最後の部分、布が重なって厚くなるのでシングルステッチが楽で簡単なんです。
でも、最後までチェーンステッチで縫いきることが、見た目はもちろん、
頑丈さという点でも重要なんだそうです。

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次は股の部分。縫製上は「こまた」と呼ぶそうです。
ここの処理はキレイですか? 足の内側部分、右から左へとつながってますよね。
これ、ハイロックは一本縫いなんです。
少しでもずれればアウト。途中で糸が足りなくなってもアウト。
これ、ミシンを少しでも扱ったことがある人なら分かるでしょうが、かなり難しいです。
熟練した方でも失敗することがあるみたいです。
でも、高岩さん曰く、縫製を生業にしている以上、
ここは譲れないところなんだそうです。

08.jpg

続いて後ろのポケット。
ここにはカン止めがなされています。
カン止めとは、ポケット左右の上部を縫いつけること。
ポケットに手を入れるときに、指や爪が当たるのを防いでくれますし、
座ったり立ったりするときに椅子との擦れも防いでくれます。
もちろん、引っかかりがないのでジーンズ自体の痛みも少なくすみます。

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10.jpg

ベルトループは、布の風合いが自然に出るよう、
織り込んで中心を盛り上げ縫いつけて立体的にしています。
また、その立体感を強調するため、本体に取り付ける際に
カン止めの左右を落としています。

どうですか? このデニム一本にどれだけ手間暇がかけられているか。
正直ボクは驚きました。
でも、ハイロックは「それが当たり前。当たり前の仕事をしてるだけで、
岡山の児島産というだけで、馬鹿みたいに高い値段をつけるのはオカシイ」
という考え方でつくっています。
だからこそこの価格が成立しているのです。
ハイロック・ジーンズとボクが持っている2万、3万円する有名ブランドデニムとを、
作りや風合いなどで比べてみても、勝ることはあっても劣ることはありません。
「無知は損だ」と思いました。これこそ職人さんの良心的な仕事ですね。
だからこそ、ティーポで取り上げようと思ったんですけどね。

次回は、スリム・ブーツカット・デニムについてレポートしますね。


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2009年01月13日

【HIGH ROCK ジーンズ】スリム・ブーツカット

どうもどうも。
今月号のティーポで御紹介した岡山ハイロック・ジーンズ。
おかげさまで、かなり好評です。
もしここを読んでくれている人たちの中で購入された方がいたら、感想をいただけると嬉しいなぁ。
どうか tipo@neko.co.jp までお願いします。

それはさておき、今号に掲載しているもうひとつのジーンズ、
スリム・ブーツカットの紹介というか詳解、をお送りしましょう。

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シルエットを見て分かっていただけると思いますが、
こちら、名前こそ「スリム・ブーツカット」ではあるものの、
モモのあたりが少し細くなっている程度で、
それほどスリムな感じは受けません。

また、ブーツカットというほど、裾が広がっているわけでもありません。
どちらかというと、足をキレイに長く見せるためのカットという感じです。

ってな話をしていたら、知り合いの若いヤツは(こう言うからオヤジ呼ばわりされる)
「今時ブーツカットと言われて、裾広がりのタイプを想像する人なんていないよ」
と言っていましたが、私と同年代で同じような勘違いをなさっている方がいたら、
ちょっと残念かもしれないなぁっと思いまして、あえて説明させてもらいました。

ちなみに、私と同じような体型の人に
「あのデニム、俺でも履ける?」とよく聞かれますが、
コレをデザインしている高岩さんも、私と似たような体型(失礼!)で、
さらに「自分が履きたいモンしか作りません」と言っているので、
BMI25-30の人でもウェストが入るならおそらく大丈夫かと思います。

作りは基本的に5ポケットに準じます。
そりゃそうですよね、理想を追い求め作ったのが5ポケットですから、
そこから作りが大きく変わるわけがありません。

しかし、スリム・ブーツカットならではの作りというのも、もちろんあります。

30代以上の人にお聞きしたいのですが、
いわゆる腰履きに抵抗ある人、いらっしゃいますよね。

私も数年前まではダメでした。
今ではすっかり腰履きですが。

このスリム・ブーツカットは、腰履きしなくても腰履きっぽく見せることができます。
もちろん腰履きをそのまましてもらってもいいのですが、
フロント・ポケットのグリ(えぐるようなカーブのことから)を深く取ることで、
ややシルエットが下がって履いているように見えるんですね。

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続いてリア・ポケットですが、ポケットと本体の地の目
(布の縫い目の方向)を合わせて縫いつけてあります。
なので、ポケットが主張せずに引き締まった印象になるそうです。
さらにポケットを内側に絞ったかたちにして、小尻効果を狙っているとのこと。
私のような大尻でも、少しは小さく見えるのではないかと期待しちゃっていいわけです。

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最後に、私が感動したディティールを紹介しましょう。
16.JPG

このリア・ポケットの下の部分の色落ち、リアルじゃありません?
ずっと履いていたような自然な色落ち。
これ、実際に●●●や×××(企業秘密だそうです)をするなど、
時間を掛けて落としていくんだそうです。

驚きというか、それを通り越して嬉しくなってしまいました。

そこで、そんな素晴らしいお仕事をなさっている
ハイロックの皆さんです。

18.JPG

左上が高岩さんのお父さん。縫製現役!
ボクはリベットボタンの打ち方を教えていただきました。
一番右が高岩さんの母さん。
お土産ありがとうございます。美味しくいただきました。
その左が高岩さんのお姉さん。
ミシンを縫う際はお世話になりました。
で、白いTシャツの方が高岩利守さん。
営業はもちろん、企画、縫製、デザインもこなすスーパーマンです。

黒いTシャツの方は、高岩さんの友人でミシン屋さん。
片手で面白いようにミシンを扱う技に圧倒されました。
前列2名の女性は縫製担当の方です。
高岩さんの無理な注文に、日々悩まされているのでしょうか?

で、ハイロックの製品ですが、実はまだまだ種類があるのです。
ボクのイチ押しの製品は、実は他にあったりもします。
それは次号のティーポでお届けします! お楽しみに!


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2009年01月18日

【HIGH ROCK ジーンズ】そもそもどうしてハイロック?

ティーポは “クルマ雑誌” 以外のナニモノでもないっちゅーに
いきなり岡山ジーンズ=児島ジーンズを誌面で紹介したかと思えば
Web 上のセレクト・ショップである Corso Tipo で取り上げたりして、
驚かれた方も多かったことだろうけれど、
それにも関わらずとっても自然に好意的に受け入れていただけているのを、
編集チョーとして、そして首謀者として、ものすごーく嬉しく思ってる。

が、すでにハイロック・ジーンズを手に入れてくださった方も含めて、
「いったいなぜティーポがジーンズなわけ?」
「そもそもどうしてハイロックなわけ?」
といった感じの当たり前な疑問を、皆さん、お持ちなんだろなぁ、きっと。

なので、本当だったらココでそれを説明しようと思ってたのだけど、
ついウッカリ、自分の随筆『新・本日も場外乱闘』の方で述べちゃった。馬鹿でゴメンなー。
しかも、前編後編の2回に分けて、ウダウダと。
そういうことだから、そっちを読んでいただければ大筋は判っていただけると思いますよー、
ということをココでお伝えしておくことにした。

ちなみに写真は岡山・児島のハイロック・ファミリーの工房を訪ねて
実際のジーンズ製作の現場を見学させてもらったときに、
ポケットに使う部分のデニム生地を実際に自分の手でカタをとって、ハサミで裁断し、
その布地に足踏みミシンで線なり文字なり模様なりを入れてみる、
というジーンズ作りの一部といえる作業を体験をさせていただいたのだけど、
それが……ちっとも上手くできなかった。
ていねいに教えてもらいながら、プロの何倍もの時間かけてもやったのに、
全くキレイに決まらなかった。

ハンドメイドでジーンズを作り上げるというのが、
どれほど技術が必要で、どんなに手間暇がかかってるモノかってことが
よーく判っちゃった体験だった。

その辺りはきっと、一緒に行ったナパ三宅が
ココでまたウダウダと(そのくせ嬉しそうに)記すことだろう。

ともあれ、まずは上記、『新・本日も場外乱闘』を御覧くださいまし。
いつもどーりに無駄に長いので、どうかお暇なときにでも。

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