●うちの息子は果物好き

実家に柿畑と栗畑があったせいで(うちは山奥)、子供のころは何とも思っていなかった(むしろ嫌いだった)柿、故郷を遠く離れた今はなぜか大好き。
街角で見かけるたびに、ドキリと目を奪う鮮烈な色彩。
濃厚な甘み、不思議な舌触り。
どうして嫌いだったんだろう?
それさえも思い出せないけれど、きっと子供には濃すぎたんだろう。
分厚い果皮の下に隠された、密なる夏の記憶が。
嫌いだったものを愛せるようになる、これが年齢というものなのか、単なるメランコリアなのか、それは定かではないけれど。
今日もそんな秋の欠片をひとつ、連れて帰ってきてしまった。
つやつやとまるで磨かれたように輝くネオンのような果実。
遠い昔、山あいに暮れてゆく晩秋のせっかちな夕暮れどき。
紅葉を終え、立ち枯れたような裸の黒い枝の先にひっかかって、まるで夕陽の子供みたいにいつまでもいつまでも紅く紅く、発光していたあの実を。
それをただ、薄闇のベールが包み込むまで観ていることしかできなかった無力さを思い出す。
子供であることの悲しみを、あの時の自分はすでに知ってた。
確かに、それは私だった。
・・・・
な~んていう私の感傷を知ってか知らずか、柿をいただく私の膝をゴリゴリ引っ掻いて、息子も大興奮。
彼は果物が異様に好き。
一番好きなのは桃みたいだけど、多分なんでもいいんでしょうな~。
ミカンにも大興奮だからね!
今年の柿は本当においしいです。
私の好みは堅いほう!
熟し柿はあんまり好きじゃない。
熟したら大根のなますに入れちゃいます。
めっきり秋ですね。





