ゴールデンウィークの連休に京都の家に出かけ、あちこちをブラブラしてきた。 今回は、ウチの町家の近所、歩いて行ける範囲で新たに訪ねたところをいくつかご紹介しよう。 ウチの町家があるのは、京都市左京区の岡崎で、金戒光明寺(通称くろ谷さん)のすぐそばなのだが、北側に10分ほど歩くと、吉田山という、標高100メートルほどの小さな山がある。 その中腹には、兼好法師ゆかりの吉田神社があり、2月の節分には大きなお祭りが行われることで知られている。 この吉田山に、真如堂の方(東側)から上がって、宗忠神社(黒住教の教祖・黒住宗忠を祀った神社)の前を通り、山頂方向を目指した。 実は山頂の直前に、「茂庵(もあん)」というカフェがあるのだ。 以前から一度行ってみたいと思っていたため、ランチを食べに暑い中やってきた。 築150年ほどの2階建ての建物(昔は食堂だったそうだ)の1階が待ち合い室と厨房で、2階がカフェになっている。 待つこと暫し、2階に案内されて、驚いた。 西側の大きく開いた窓から、鴨川近辺から高雄方面までが一望できるのだ。 しかも、回りは樹に囲まれているため、外が30度近くあっても、風が抜けて実に涼しいんである。 お陰で気持ちよく食事をすることができた。 ランチは美味しかったし、ケーキも美味しいそうなので、是非一度訪ねてみてほしい。 上左は、真如堂の方から吉田山の宗忠神社に上る石段。両側はツツジが満開できれいだった。右は茂庵の外観。築150年の建物を、巧く改装して使っている。建物の状態は、非常に良いようだ。 茂庵の西側の客席は、窓に向かってカウンター式になっている。その窓からは、京都市内の西北方面がきれいに見渡せ、しかも風が抜群に気持ちいい。
昼食後、茂庵から今度は吉田神社側(西側)に吉田山を下り、5分ほど歩いたところにある、重森三玲邸庭園を訪ねた。 重森三玲は、東福寺方丈庭園(市松模様で有名)や大徳寺山内瑞峯院庭園などを作ったことで知られる作庭家。 またこの屋敷は、もともと吉田神社の社家である鈴鹿家の所有で、母屋は近衛家の援助により享保年間に建てられたとのこと。 重森は昭和18年に鈴鹿家から譲りうけ、二つの茶室を建てた後、晩年の昭和45年に、庭を枯山水の美しいものに作り替えている。 この重森邸は、前日までに電話などで申し込めば、誰でも見学が可能。 美しい庭を正面に見る書院や、重森自らが設計した茶室・好刻庵の中に入ることができる。 さすがに庭は趣きがあり、以前シャープのテレビCMで使われたというのも頷ける見事なものだった。 また茶室の内部も、重森自らがあちこち手を入れたものだそうで、非常に興味深かった。 重森邸は事前に申し込んで、指定の時間に玄関(左)に行けば、中に入れる。右は書院の中から見た庭。枯山水様式だが、邸宅ということもあり、樹木も効果的に使っている。またこの角度から見ると、以前TVCFに使われていたのがおわかりなのでは? 左は書院を玄関側から見たところ。近衛文麿元首相が京大在学中はここに下宿していたとのこと。右は茶室・好刻庵の内部。襖の市松模様を使った波の表現が素晴らしい。また細部が実に凝っているのだが、その辺りは実際に見学して確認していただきたい。
さて、重森邸から今度は丸太町通り(南)まで歩き、東に戻って岡崎通の一本東側の細い道を南方向へ。 亡き伯母が好きだった料亭の向かいにある、古い家を改装した、ショコラ屋さんにお茶をしにむかった。 築100年ほどのお宅を使ったこのお店は、その名も「京都生ショコラ」。 手作りのショコラは滑らかな口溶けでとても美味しく、ケーキも素晴らしかった。 また建物は、京町家独特の細長い造りではないものの、家屋と前後のお庭はほぼそのまま使われており、古い町家の風情が味わえて嬉しかった。 ただ傷みが少々進んでいるようで、柱を始め各部の歪みがちょっと心配だった。 そうそう、玄関には大きなワンちゃん(凄く大人しい)がデーンと控えているので、犬が苦手な方は入店の際ちょっと心構えが必要かもしれない。 左は「京都生ショコラ」の入り口。普通の古いお宅だが、外に看板がある。右は座敷の客席から裏側の庭を見たところ。普通の座敷なので、すっかり落ち着いてしまう。 左は奥の庭から建物を見たところ。庭は見学できるのだが、野点ができるような造りになっていて、もともとお茶が好きな方が住まわれていたであろうことがわかる。右は大きい方がチョコレートケーキで、小さい方が生チョコレート。生チョコレートには、ビター、スウィート、抹茶の3種類があった。
投稿者 h-nakajima : 21:52 | コメント (2) | トラックバック (0)