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October 16, 2008

最新のオイルは空冷エンジン(旧車)にとって最適なオイルとは決して言えない。

「高級オイルを長く使うより、安いオイルをよりこまめに交換した方が良い。」
オイルの選び方によってはもはやこの決まり文句も通用しない時代が来てしまいました。色々調べると、クルマの進化、環境の変化と共にオイルを取り囲む状況もずいぶんと変わってしまったようなのです。


旧車乗りの皆さま、あなたはどんなオイルを入れていますか? 最新規格のオイルはすでに空冷エンジン、旧車にとってはサラダオイルにもなりません! まあ、これは極端な表現かもしれませんが、私にとってはそれほど深刻な事態であります。

続きは↓をクリック!

ワタクシが長く愛用してきましたオイルKendall。ずいぶん前に当ブログでも長々とオイルについての考察を書きましたが、その溺愛してきたKendallオイル、現在カリフォルニアでは入手困難となってしまいました。備蓄していたKendallもついに底をついてしまい、さて、どうしたモノかと、インターメカニカに搭載するポルシェ912エンジンのためのオイルを色々物色していたところ、ちょっと気になる記述が色々目に飛び込んできました。


現在エンジンオイルは、グレード、規格などは国際規格で定められていますが、最新の規格は空冷エンジンまたは旧車にとってエンジンをプロテクションするための必要不可欠である成分が排除されてしまっている物が多いそうなのです。

オイルの規格はアメリカ石油協会(API)が制定しているモノがほぼ世界標準ですが、そのAPIのSH/SJ/SL規格あたりまでのオイルにはエンジンの耐摩耗性に必要不可欠なZDDP、いわゆる亜鉛(Zn)、リン(P)成分、が0.12~0.14%含まれておりました。しかし、これが最新規格のSMでは0.10%以下にしなくてはならなくなりました。最近のエンジンオイルのトレンドは亜鉛(Zn)、リン(P)成分は多くても0.06~0.08%、もしくはそれ以下まで除去されてしまっているのです。

これはVW、ポルシェをはじめとする空冷エンジン、旧車には致命的なのです。

では、なぜ耐摩耗性、耐久性に有効なZDDP成分が除去されてしまったのか。それは環境基準、エンジンデザインの変化によるものです。亜鉛(Zn)、リン(P)からなるZDDPは有害です。つまり環境的には良くないものですよね。そしてこれら成分は酸化し、オイルに含まれている洗浄剤を消耗していきます。また触媒にも良いモノとは言えません。洗浄剤の性能が落ちてくるとO2センサー(まあこれは空冷VWでは一部インジェクション社にしかついていませんが)が汚れたり、触媒性能の悪化にもつながります。オイル自体が汚れるのも早いので、クルマの性能をきっちり維持していくためには3000~5000㎞程度、もしくは半年ごとのオイル交換が必要なわけです。

それがどうですか。最近のオイルはロングライフ化が進み、それこそ15000㎞、2万㎞オイル交換不要なんて信じられないロングライフオイルがありますよね。実際最新のメルセデス、BMWやVWも15000km、2万㎞オイル交換不要とマニュアルに記載されているみたいです。

またエンジン構造の変化もオイル規格の変化に関係しています。たとえば、カムシャフトと接触しているリフター。空冷VWやポルシェ、またプッシュロッドのV8エンジンなどに広く採用されているフラット式リフターから、今やローラ式に置き換わり、構造的ZDDP成分に依存しなくても潤滑、耐摩耗性能を維持できるようになってきております。このためロングライフ化、ZDDPに依存することなく潤滑が可能になっているようなのです。

現在はZDDPに変わる耐摩耗添加物としてボロン(B)に注目が集まっているようですが、空冷エンジンとの愛称にはまだハッキリとした結論は出ておりません。

この問題はポルシェ356 Registryでも取り上げられております。また他数多くのポルシェ系、空冷VW系、旧車系のForumでも話題になっております。

そりゃもちろん、これら最新規格のオイルを空冷エンジンに入れても、すぐに焼き付いてしまうようなことはないでしょう。でも、自らの愛機の心臓部、しかもその血液の役目をするエンジンオイルに必要不可欠な成分が不足しているとなると、ワタクシは放っておくことは出来ません。普通の走り方で本来使用すべきオイルなら20年持つものが、空冷エンジンに必要成分が欠如したオイルだと5年しか持たなかった。実際本当なのかどうか、現時点でワタクシにその判断は出来ません。でも、5年後に答えが出てしまっては困るわけです。

実際、アメリカの旧車関連のForumなどの書き込みを見ていると、リフターやカムシャフトに問題のあるエンジンが出てきているというメカニックからの報告事例も増えているようです。良かれと思って入れた最新オイルが、実は我が愛するクルマを蝕んでいたなんて、エンジンオーバーホールが必要になってから分かったんじゃシャレになりませんよね。

じゃー、旧車乗りはどうすればいいのよということになりますが、現在ワタクシが考える対策は以下の通り。

● API規格のSMより前のグレードのオイルを入手する。
● SM規格は使用しない。あなたがこれまで使用していたブランドのオイルでも規格移行に伴い成分が変わっている可能性があるので注意が必要。
● SM規格しか手に入らない場合は、ZDDPの補給することが出来るオイル添加剤を加える。(ただオイルとの愛称で不安が残る)
● 使用しているオイルの配合表をチェックし亜鉛(Zn)、リン(P)の配合率をチェックする。
● 旧車のエンジンに適合したオイルを選ぶ。

で、ワタクシ自身が下した結論はこちら。見つけました。末永く使用することが出来るオイルをね。

100% ペンシルバニア産のZDDP成分を豊富に含んだオイルを選ぶ。
そのオイルとは、Brad Penn Oilです。亜鉛(Zn)0.15%、リン(P)0.14%含まれております。


実はこのブランド、ペンシルバニアのブラッドフォードで精製され100%ペンシルバニア産のオイルを送り出しております。価格も調べた範囲では1クオート(946ml)あたり4ドル~6ドル程度。意外とリーズナブルなんです。いいですか、オイルの性能は価格ではないのですよー。特に日本で売られている有名ブランド缶入りの鉱物系オイルは、どこのブランドだろうが、どんなに高かろうが、中東産原油から精製されたナフテン系分子のオイルです。旧車乗りの方には断然アメリカ産のパラフィン系オイルの使用をオススメします

ところでこのBrad Penn Oilにも問題があります。それは入手経路。カリフォルニアでも一般のオートパーツストアでは売っていません。まあ、通販で購入できるので問題ないと言えば問題ないのですがね。今回はサンディエゴにある世界最速のVWドラッグマシンで有名なVW Paradiseから購入しました。日本では取り扱っているショップさんはあるのでしょうか? 


今回はまずはポルシェ912エンジン用にはシングルグレード#30のブレイクインオイルを入手。そうですZDDP成分を多めに配合されたならし専用オイルです。通常用は20W-50でいくかシングルの#40で行くか迷うところです。


Brad Penn Oilで検索してみてください。関連した記述が膨大に出てきます。日本語の記述はほとんどありませんがね。

ではまた。

これまでの「VWに乗る100の理由」はこちらからチェックできます!

これまでのインターメカニカの模様はこちらからチェックできます!

これまでの1958Bugの模様はこちらでご覧になれます!

これまでのサブちゃんの模様はこちらからチェックできます!













Posted by : Shin Watanabe : October 16, 2008 8:32 PM

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コメント Comments

こんにちわ。
国内でもこちらで購入できます。
http://farfield.jp/
空冷エンジンと古い車にはこれ、とたどり着きました。

投稿者 Posted by デブでも早いんだ! : July 26, 2011 6:19 PM

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