ホットウィールに対する個人的な嗜好としては、やはり原体験としてあるレッドライン時代のものが最もなじみ深く、逆にリアルライダーズ等、1980年代のものが感覚としては一番遠い。とは言え、興味がないわけではないし、仕事でも散々触れたこともあって、好きなモデルも多数ある。メインラインの金型で言えば、写真の「スタッツ・ブラックホーク」はかなり気に入っていた。厳密に言うと、この金型は1979年のもの。幾多のバリエーションを生んで、1999年に初代「ファイナル・ラン」シリーズの1台として、絶版となった。実車は戦前の由緒あるブランド「スタッツ」と、その名車「ブラックホーク」の名を継承した1970年代のラグジュアリー・スポーツ。デザインを手懸けたのは、かのバージル・エクスナーで、アヴァンギャルドなアクの強さと古典的なモチーフの融合が魅力だ。しかし、クルマとしては、言うなればパイクカー。虚飾を判別できないナンセンスな向きか、或いはあえて虚飾を好んだスノッブか、そういう飼われ方をしたクルマであることは間違いないだろう。しかし、魅力的である。写真上から1995年トレジャーハント、1999年ファイナル・ラン、1999年ジェネラル・ミル特注。ホットウィールで再びモデル化されることを期待したいが、同時にフランクリンミントやダンバリーミントあたりの出来の良いビッグ・スケールで、モデル化してもらいたい1台ではないだろうか。


