▲オーロラ製imposters「ピント」(1973年) | ▲ゼンマイ動力でドラッグスターに変身して疾走! |
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アメリカの自動車カートゥーン・アーティスト「デイブ・ディール」氏を「核」とするディフォルメ・スタイルのモデルカーの話を進めてきましたが、そのムーブメントの起源は1970年代初頭ということになります。ディールズ・ホイールに限らず、「1970年代初頭」のトイカー/モデルカーには興味深いものが多く、個人的には非常に思い入れのある時代。もっとも「1970年代初頭」という「くくり方」はやや乱暴かも知れません。いろんな意見があるでしょうが、1972年までは未だ1960年代末の匂いのするものが少なくないのですが、1973年には何かが決定的に変わったという印象を私は持っています。キーワードは「爛熟」。良く言えばエネルギッシュでユニークだが、些かエキセントリックに過ぎる珍妙なものも多い。しかも、作り手(メーカー)のパフォーマンスは最高潮なのに、マーケットは過剰な表現にやや飽き始めており、それを察した作り手の焦りが更に「行き過ぎたもの」を生み出す、そんなスパイラルを感じます。トイカーを例に取れば、この時期のホットウィール一族は正に好例と言えましょう。
写真はオーロラ製の1/18スケールほどのトイカーで、「imposters」というシリーズの「フォード・ピント」です。このピントは正に1973年の製品ですが、シリーズ自体は、それより少し以前から展開されていたようです。さすがにオーロラらしく、そのプラスチック製ボディのプロポーションは素晴らしいものなのでが…。
なんとこのシリーズ、ゼンマイ動力による「変身」+「大爆走」パフォーマンスを披露する奇妙なギミックが売りのアクション・トイなのです。詳しくはムービーに譲りますが、一体どうやったらこんなアイディアを思いつくのか? そのアイディアをカタチにしたメカニズムには脱帽ですが、何と言っても思いついた人間のセンスには更に敬礼までしたくなります。当時どの程度の成功を収めた商品だったのかはわかりません。多分あまり売れなかったのではないか、と想像しています。早すぎた、と言うべきか、21世紀初頭の大人を笑わせるには最高の一品なのですが…。


