▲1970年代後半「タイコプロ」のドラッグ・ビートル。 | ▲エンジン、ホイール等、繊細なディテールを持つ。 |
▲同じビートルの色違い、ホイールなど各部が異なる | ▲タイコプロ本体。一世を風靡した高性能シャシーだ。 |
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最近、スロットカーとディフォルメ・モデルカーのネタが多いのですが、今日はその2つのジャンル(?)をクロスオーバーしている題材を取り上げてみましょう。スロットカーと言えば、昨日ご紹介したタカラのクアトロックスでも採用されている「1/32スケール」という縮尺が最近ポピュラーですが、少し前までは、なんと言っても「HOスケール」が「一般的だった」と言えるでしょう。一般的と書いた理由は、1980年代半ば以降現在に至るまで、日本やヨーロッパのマニアの間では、1/24のスロットカーが盛んだからです。このムーブメントにおけるスケールモデル的なリアリティの追及というコンセプトが、今日の1/32スロットカー・リバイバルを引き起こしたのは間違いのないところです。まさに「マイナーはメジャーの始まり」です。
さて、それでは一般的だった「HOスロットカー」の話です。このジャンルでおけるメジャーブランドと言えば、トミーAFXとTYCO(タイコ)ということになります。両ブランドとも、ホームコースセット体裁で長く発売されていましたから、遊んだ記憶をお持ちの方は何世代にも渡るはずです。その時に走らせたスロットカーのカタチを思い出してみてください。F1の印象が強い向きが多いかと思いますが、車種が何であったにしろ、そのカタチがチョロQほど短くないまでも、明らかにディフォルメ調だったことをご記憶でしょう。
そう。HOスロットカーもまた、元祖ディフォルメ・モデルカーと呼べる存在なのです。シャシーの規格が共通ですから、自然とボディの寸法はそれに合わせざるを得ません。すなわち、走行する為の機能を第一義とした結果のディフォルメだったわけで、これはメカ好きにとっては、なにやらグッと来る部分だと言えます。更に、ディフォルメにより、スケール・モデルとしての正確なディメンジョンを喪失しているにも関わらず、ホイールを始めとするディテーリング・パーツやカラーリングに凝ったものが多かったというのが面白いポイントです。これはディールズ・ホイールにも言えることで、デイブ・ディール自身が最も重視した点でもあったようです。すなわち、デイブが志向したディフォルメとは、クルマの模型に躍動感と、ひいてはリアリティを与えるためのもので、それ故、細部にもリアリティの高いパーツがスパイスとして投入されているというわけです。
HOスロットカーの場合は、必然から生まれたディフォルメだったわけですが、それに凝ったディテーリングを加えることで、走行する姿は更に躍動感とリアリティに溢れたものとなりました。それゆえモデルカーとして奥行きが深く、走らせても眺めても楽しめるものとして、今でも世界中で高い人気を誇っています。こうした一連の「ディフォルメ」と「ディテーリング」の相乗効果が最も顕著に見られる好例が、繰り返しになりますが、7月に公開されるディズニー映画「カーズ」だと言えるでしょう。公開が今から本当に楽しみです!


