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2008年04月10日

現ちゃんの思い出 その2

 上田 現ちゃんにまつわる昔話つづき。前回、前々回でも書いた「カツ丼」の夜に二人で試行錯誤したもう1つのモチーフが、永くレピッシュがライヴで演奏しているスカ・ナンバーの1つ、「MAD GIRLS」のサビ部分です。私が持ち込んだのはサビ部分のメロディ・ラインそのもので、現ちゃんはそれに生ピアノでコードを割り振ってくれました。当時の現ちゃんの部屋にはティアックのオープンリールがあり、前回書いた「水門」のベースラインと共に、録音したことを覚えています。この「MAD GIRLS」のサビ部分は、この後2年間ほど、現ちゃんの部屋で惰眠を貪ることになります。

 その後、現ちゃんが率いたバンド、「エレベーター」は自然消滅、紆余曲折を経て、現ちゃんはレピッシュに加入することになりました。これでベーシストが私である以外は(これが大問題ですが…)、メジャー・デビューした時のメンバーが揃うことになったのです。時に1984年末のこと。これ以降、現ちゃんはレピッシュという媒体に相応しい楽曲を少しずつ書いていくことになりますが、ここではくだんの「MAD GIRLS」という曲がいかに生まれたのかを書いておこうと思います。

 実はこの曲は、当時私が書いた「MAD DOG」というスカ・ナンバーが元になっています。この曲、ライヴでも1~2回演奏した記憶があるのですが、曲も詩も当時のバンドの方向性と微妙に合わず、私自身が「お蔵入り」にしようと決めた曲でした。しかし現ちゃんが、「俺がこの曲を直してみる」と言ってくれました。そしてコード進行やメロディなどを根本的に見直してきてくれたのです。その直したバージョンを最初に聞かされたときに驚いたのは、「カツ丼」の夜に二人で録音し、そのまま放置していた例のメロディとコードを、サビ部分に持ってきてくれたことです。「これ、以前に録音したのをサビに持ってきた…」と現ちゃんは言いました。

 「元々は山田の曲だったんだから、山田のカラーでまとめてやりたい」と現ちゃんは考えてくれたのでしょう。そのことが大変嬉しかった思い出があります。そしてこのバージョンに、ヴォーカルのMAGUMIが詩をつけて完成したのが、「MAD GIRLS」というわけです。この曲はこれまでに発売された、どのレピッシュのCDにも結局収められておらず、ライヴ専用チューンとして永く演奏され、ビジュアル・ソフトにのみライヴ版で収められました。

 レピッシュを離れてから、15年近く経ったある日、「MAD GIRLS」が非売品の懸賞プレゼント用として、シングルCD化されたことを知りました。それからややあって、ドラムの雪好君を介してそれを入手。ジャケット裏のクレジットに、「作曲:上田現 & 山田剛久」の文字を見たときは、現ちゃんや他のメンバーの義理堅さに感謝する気持ちでいっぱいでした。

 それから更に10年近い時間が経過してしまいました。かつての新宿ロフトも渋谷センター街の屋根裏も今や遠い昔の話。しかし、四十路を半ば過ぎた今でも、あの頃のことは大事な経験として自分の中にしまってあります。そしてまた、私のようにフェイドアウトすることなく、ずっとステージに立ち続けてきたかつての仲間たちは私の誇りでもあります。つまらん大人にはならんと意地をはっていた昔。あの頃の私は今の私を見て、なんと言うのでしょうか。

投稿者: T. Yamada | 日時: 2008年04月10日 12:50

コメント (6)

おやかた:

「義理堅さ」って人付き合いの基本ですよね。
大切な事と言うよりそれが出来ない人とは話もしたく無いと
思います。
「MAD GIRLS」ですか、是非一度聞かせて頂きたいと思いま
す。今度一度聞かせて下さい。楽しみにしています。

投稿者: おやかた | 2008年04月12日 00:20

日時: 2008年04月12日 00:20

P.P:

(上田現さんは)たまに下北沢のプラモ屋さんで見かけました。
あとはラーメン屋とか中古CD屋とか…。
過去を振り返ろうにも何も成長してない自分…。

投稿者: P.P | 2008年04月12日 05:49

日時: 2008年04月12日 05:49

ヤマダマ:

親方どの、どーもです。
いつかお聞かせしますよー。
レア音源(笑)。

投稿者: ヤマダマ | 2008年04月12日 14:23

日時: 2008年04月12日 14:23

ヤマダマ:

P.Pさま、こんにちは。
下北沢のプラモ屋さんと言えばサニーですよね。
ラーメンを食べたくなってきました…(笑)

投稿者: ヤマダマ | 2008年04月12日 14:25

日時: 2008年04月12日 14:25

A:

下北沢で、杉本さんにお会いしたことを、思い出しました。
古くて、皆さんの青春って、こんな感覚だったのかな、という店で。
個性が本当に個性だった時代。
山田さんたちの青春時代。

あの頃いたバンドたちのレア音源・・・。
聴きたいです、今でも。
私の世代でも、知っている人は知っているし。
恭一さんに会ったことを、羨む同級生までいましたから。

下北沢がお洒落な街じゃなかった頃、
アンダーグラウンドの真っただ中だった頃、
私たちには新鮮に映ります。
情報先攻の今の世代には、そういう街が、無いんですよね。
だから、そういう思い出は、もっと薄い。

だからこそ、あの企画は、是非に。

投稿者: A | 2008年04月13日 03:25

日時: 2008年04月13日 03:25

ヤマダマ:

Aさま、どーもです。
そうですねー。
レピッシュは下北沢というよりは、
明大前で育まれたバンドだと思いますが(笑)…。
まぁ下北は近いからよく遊んだし、
井の頭線つながりですね。
だいぶくたびれておりますが、
なんとか頑張りたいです。

投稿者: ヤマダマ | 2008年04月14日 11:03

日時: 2008年04月14日 11:03

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